英語スピーキングテスト 都立高入試に使うな

❚ 都民が集会

 公平性に欠ける、中学校英語スピーキングテスト(ESAT―J)を再び都立高入試に利用しないよう求めて22日、都議会内で都民集会が行われました。オンラインを含めて80人が参加しました。

保護者、教員、専門家や超党派の都議が集まった都民集会=22日、東京都議会内
保護者、教員、専門家や超党派の都議が集まった都民集会=22日、東京都議会内(しんぶん赤旗提供)

 ESAT―Jは26日に都内の全公立中学3年生を対象に東京都教育委員会がベネッセに委託して実施します。

 神奈川大学の久保野雅史教授は、中学で習わない文法を使った英文を「意味が伝わるよう」に音読する、という出題ミスを認めなかった都教委を批判。都内の中学校教員の吉岡潤子さんは「授業は教科書の内容で精いっぱい。塾の対策や公費でそっくり問題をやるかで不公平がうまれる」という教員の声を紹介しました。受験生の保護者からは「このテストがあるので希望していた都立高受験をあきらめた」との声があがりました。

 入試改革を考える会代表で武蔵大学教授の大内裕和さんは、防音用のイヤーマフを着けても音漏れがあったと多くの受験生が証言したのに、都教委の対策は着用の仕方のチラシを配っただけだと告発。集会を主催した同会や入試活用中止のための都議会議員連盟などは、試験後に調査すると発表しました。都教委にも検証を求めています。

 同議連は同日総会を開催。日本共産党の青柳有希子都議は、発足以降、のべ50人の都議が入試利用中止を求めて質問等を行ったことを報告しました。

(しんぶん赤旗2023年11月24日付より)