横田基地 空軍オスプレイ降下訓練

米海兵隊 自治体に通告なし

CVオスプレイから降下した海兵隊員=7日、東京・横田基地(羽村平和委員会提供)

米海兵隊が5、7の2日間、在日米軍横田基地(東京都多摩地域5市1町)で、事前に周辺自治体への通告はなしに空軍の特殊作戦機CV22オスプレイからパラシュート降下訓練を実施したことが、平和団体の監視活動でわかりました。これまでも同基地でC130輸送機などを使い降下訓練を行ってきましたが、空軍オスプレイを使うのは異例。海兵隊は富士山周辺での実戦を想定した訓練も予定しています。

羽村市の羽村平和委員会によると5日は午後4時18分ごろ、CV22から海兵隊員11人が降下。7日は、午後2時39分ごろ10人、3時24分ごろ11人、4時13分ごろ11人が降下しました。
今回の降下訓練について福生市企画調整課は「防衛省北関東防衛局からの事前の情報提供はない。5日については周辺住民から問い合わせがあり、周辺5市1町の連絡協議会の幹事市の羽村市から防衛省に事実確認の問い合わせをしている。7日については把握していない」としています。

海兵隊員を載せて離陸した2機のCV22オスプレイ=7日、東京・横田基地(羽村平和委員会提供)

米海兵隊は東富士(静岡県)、北富士(山梨県)を含むキャンプ富士での陸上自衛隊の対抗部隊を「敵」役に実戦演習「シンカ23」を予定し、周辺自治体に11~17日に米軍によるオスプレイ5機からのパラシュート降下訓練も通告されています。

横田基地の撤去を求める西多摩の会の高橋美枝子代表は「米国へ帰った3機と交代で5月30日に新たに3機配備されたオスプレイが、10日もたたずに、これまでやったことのないひどい訓練を始めました。横田基地での訓練がいままでと次元が違う危険なものになっています。アメリカいいなりに、住民に危険な訓練を押し付ける日本政府にも怒りを覚えます」と話しています。

(「しんぶん赤旗」6月15日付より)