東京外環道(東京都練馬区―世田谷区間)の地下トンネル工事に伴い地表の陥没が起きた調布市で、国と事業者が「地盤を強化するため」としてトンネル直上の住宅の解体工事を始めた問題で、付近住民でつくる「外環被害住民連絡会・調布」は24日、「住民と話し合う約束もほごにして工事を進めるのは、不誠実極まりない」として抗議の声明を発表しました。

 この問題は2020年10月、トンネル掘削現場一帯で道路や住宅の陥没、地下空洞が判明したもの。国と事業者のNEXCO東日本・中日本はトンネル工事が要因と認めたものの、この地域が「特殊な地盤」だとして補修すると表明。17日からトンネル直上の住宅の解体工事に着手しました。

 住民は記者会見で、事業者が住民と話し合う約束をほごにして着工したと批判。「事業者の過失で地盤の緩みや陥没、空洞が生じ、住民を立ち退きさせ、工事を余儀なくされたもの。事業者の責任をごまかすため、対応を住民に押し付けている」と指摘しました。

 トンネル差し止めを認めた昨年2月の東京地裁の仮処分決定で、本線全通もできない中、国と事業者が住民の声に誠実に答えるよう求めました。

 住宅移転を余儀なくされた女性は「国と事業者によって、住み続けることができなくなり、生活はめちゃくちゃにされた」と訴えました。

(しんぶん赤旗2023年1月25日付より)