朝鮮人虐殺の事実認めろ

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“都知事は追悼文送付を” 市民抗議

 関東大震災(1923年)での朝鮮人虐殺の犠牲者を追悼する式典に、小池百合子東京都知事が追悼文を送っていないことについて、市民が8日、都庁前で抗議しました。日没後も汗が流れる蒸し暑さの中、集まった約60人は「虐殺をなかったことにするな」などのプラカードを持ち、当時の証言の朗読に耳を傾けました。

 毎年9月1日に歴代都知事が送っていた追悼文を、小池知事は就任翌年の17年から7年連続で送付していません。

 抗議では、スローガンやコールの代わりに、参加者に短冊が配られました。詩人・萩原朔太郎が震災後に発表した詩「朝鮮人あまた殺され/その血百里の間に連なれり/われ怒りて視(み)る、何の惨虐(さんぎゃく)ぞ」が書かれており、参加者が声をそろえて何度も読み上げました。

 スピーチもありました。ある人は「差別は今もずっと続いている。虐殺のきっかけになった『朝鮮人が井戸に毒を入れた』というデマが、8日に日向灘で地震が起きた直後もネットで繰り返されている」と指摘。別の人は「私たちは差別と虐殺への道を絶対許さない」と述べました。

 日本共産党の、とや英津子都議は「知事が虐殺の史実を認め追悼文を出すよう、皆さんと連帯して求めていく」と話しました。

(「しんぶん赤旗」2024年8月10日付より)