ベネッセ英会話入試活用 保護者ら反対を要請

都教育長に

英語スピーキングテストを高校入試に活用しないよう求める要請書を手渡す江東区教育連絡会、大田子どもの教育連絡会、保護者の会の代表=26日、東京都議会(しんぶん赤旗提供)

「都立高校入試英語スピーキングテストに反対する保護者の会」は26日、東京都議会で浜佳葉子都教育長あてに英語スピーキングテストの中止と、実施された場合も都立高校入試に活用しないよう要請しました。約80人がオンラインも含めて参加しました。

同テストは教育産業大手のベネッセが運営します。テストを受けるには、顔写真などをベネッセのサイトに登録する必要があります。都内で中3の子どもをもつ保護者は、テストのお知らせが配られただけで、同意を求められ、子どもが登録したといいます。ネット上でとったアンケートによると中3保護者の7割は規約の存在を知りませんでした。保護者は「人権への配慮も責任もみじんも感じられない」と中止を求めました。

ベネッセは過去に情報漏えいを繰り返しています。漏えいを恐れて登録しない場合は、「(0点になる)可能性はある」と担当者は回答しました。保護者は「事実上脅迫して、企業に個人情報を登録させるのはおかしい」と訴えました。

テストの結果の返却は願書提出直前の1月中旬で、志望校を変更する場合、2週間しかありません。参加した中学生は「生徒が新型コロナやインフルエンザにかかる可能性もある。進路変更に十分な時間が確保されていない」と訴えました。

要請は日本共産党など4会派の都議の協力で実施。与党会派の都議も参加しました。

(「しんぶん赤旗」2022年8月28日付より)