「国葬反対」響く 新宿駅西口で緊急市民集会

この記事は約2分で読めます。

東京 私たちの血税使うな

各界から国葬反対の発言が続いた市民集会=27日、東京・新宿駅西口

 安倍晋三元首相の国葬に反対する緊急市民集会(主催・実行委員会)が27日、東京・新宿駅西口で開かれました。広場いっぱいに広がった参加者は「アベ国葬を許さない」「国葬は憲法違反」などと書かれたプラカードを掲げ、岸田文雄内閣が国葬の費用として2億4940万円を支出すると決めたことに抗議の声を上げました。

 呼びかけ人の一人で作家の落合恵子さんは、国葬に反対する声に聞く耳を持たない岸田首相の姿勢を批判。子どもの貧困の問題に取り組むことや新型コロナウイルス対策こそ必要だとして「私たちの血税を国葬に使わせていいのか、という問いかけの答えを出そう」と力を込めました。

 法政大学名誉教授の田中優子さんは「国葬は戦前の天皇を中心とした大日本帝国の遺物だ」と指摘し、芸人の松元ヒロさんは「私たちの税金は生きるのに困っている人のために使ってほしい」と述べました。

 ルポライターの鎌田慧さんは「個人の内心の自由を踏みにじる国葬を、どうして内閣だけで決めてしまうのか。議会制民主主義に反している」と強調。評論家の佐高信さんが「国葬を行うことは民主主義の破壊だ」と述べると、参加者から大きな拍手が起こりました。

 日本共産党の塩川鉄也衆院議員、社民党の福島瑞穂党首、れいわ新選組の水道橋博士参院議員が連帯して参加。塩川氏は、国葬には法的根拠がなく「(国民の)税金を使うことを認めるわけにはいかない」と訴えました。

(「しんぶん赤旗」2022年8月28日付より)