外環工事の掘削機破損 山添・宮本徹氏ら中止求める

国土交通省、ネクスコ東日本の担当者から聞き取りを行う(正面前列左3人目から)山添、宮本両氏ら=15日、東京・衆院第1議員会館

 東京外環道の地下トンネル建設工事を2月に再開した東京都練馬区大泉ジャンクション(JCT)付近で、シールド掘削機が破損し、工事が中断していたことが分かりました。日本共産党の山添拓参院議員、宮本徹衆院議員は15日、住民とともに国土交通省、東日本高速道路(ネクスコ東日本)から聞き取りを行い、危険な外環道工事を中止するよう求めました。

 この問題は、大泉JCT付近のトンネル工事で、地中に設置していた壁の鋼材に掘削機が接触し、破損したもの。国交省とネクスコは12日、「地中壁が設計より下側90センチ、水平方向10センチずれていたため、掘削機が接触した」と発表しました。

 ネクスコの担当者は山添、宮本両氏らの質問に「掘削機が地中壁を切削したのは3月30、31日。異常が確認されたのは4月7日だった」と説明。公表まで時間がかかった理由については「破損の原因を調べていた」、地中壁がずれていた原因については「調査中」と述べ、補修費用の見通しは「まだ答えられない」としました。

 参加者は、掘進再開の口実にした「再発防止対策」が有効でないことを示すものと指摘。シールドトンネル工事はリニア新幹線などでも行われているとし、「今回と同様の事故が起きないと保証できるのか」とただしましたが、国交省などは「仮定の話には答えられない」と繰り返しました。

(「しんぶん赤旗」2022年4月17日付より)