保坂区長「診断と治療できる体制に」 コロナ対策 宮本議員らと懇談 世田谷区

この記事は約2分で読めます。

 日本共産党の宮本徹衆院議員、谷川智行・党都委員会新型コロナウイルス対策本部長(衆院比例予定候補)は8月23日、世田谷区の保坂展人区長と新型コロナ対策で懇談しました。感染拡大防止や医療体制、ワクチン接種の促進に向けた取り組みなどについて意見交流しました。里吉ゆみ都議と江口じゅん子、中里光夫両区議が同席しました。

直ちに臨時国会開いて

 保坂区長は「(第一波の)1年半前と違って適切な治療を行えば助かる人もいる。知見が共有されて病床も増やさないといけない」とのべ、「政府は『先手』の言葉だけでなく、診断と治療ができない現状から出発して議論を進めてほしい」と要望しました。
 また政府が示した重症者などを除いて原則自宅療養の方針について、「危機感を持っている」とし、酸素投与が必要なコロナ患者が救急搬送されても入院が困難な事例を紹介。既存病院の病床拡大と共に大規模な仮設の病院が必要になってくると強調。「在宅で悪化して亡くなる人が増加する時期にさしかかっている。区としても医師会にお願いして訪問やリモート診療に努力している。診断と治療につなげていきたい」とのべました。
 さらに重症化を防ぐために軽症者に有効とされる抗体カクテル療法が、入院・宿泊療養者に使用を限定されていることについて「入院できないのに、なぜ入院に限定するのか」と疑問を呈し、外来でも使えるようにすべきとの考えを示しました。宮本議員も、「宿泊療養施設などを治療も可能となる医療機関に近づける必要がある」と応じました。
 保坂区長は、政府からの新型コロナ感染症のワクチン供給が停滞し、大きな影響が出ている問題ついて、「接種加速に向けて走り出そうとした時に、待ったがかかってしまった。空回り期間が3週間続いた」とのべ、信頼のある情報提供を政府に求めました。

子ども施設で
積極的検査を

 懇談ではまた、保育園や学校などの子ども施設で感染拡大が広がる中で、新学期を迎えることに保護者から不安の声があがっている問題に言及。感染防止と学ぶ権利を両立させることを基本に対応を検討する必要があることで一致しました。その後、区はオンラインと登校を交互に行う分散登校を発表しました。一斉休校を避けるための方法として、子ども施設での積極的な検査の必要性も語られました。
 保坂区長は最後に、急速な感染拡大に対応するため、直ちに臨時国会を開くよう首長としても強く求めていると訴え、宮本議員らも国会を開こうとしない政府・与党の対応を批判しました。