CU東京 組合員1500人を達成 厳しい雇用にコロナ追撃

 2009年6月に57人で結成した・労働組合・CU東京(コミュニティユニオン東京)が昨年12月初旬、かねてより目標にしていた組合員1500人に到達しました。さらに加入者は増え、1533人の組織で2021年を迎えました。
 CU東京はパートや派遣、フリーランスなど雇用形態を問わず、労働者が1人でも入れる個人加盟の労働組合。都内に14の支部があり、働く人すべての悩みを受け止める「駆け込み寺」として存在感を高めています。
 目標達成について、高木典男書記長は「組織の拡大という点ではうれしい話だが、ここは困っている労働者が相談に訪れる場所。労働環境が一層厳しくなっていることの表れでもある」と、危機感を口にしました。
 CU東京は発足以来、右肩上がりに組合員数を伸ばしています。その背景には、どんな緊急の相談でもすべての労働者の悩みに応えられる体制づくりと、支援者や相談員になってもらうために労働組合の運動を理解してくれる人を増やすことを重視した、日々の活動があると言います。

 年間相談件数は、16年度(16年4月~17年3月)が276件、17年度が346件、18年度が389件、19年度が365件と推移。20代や70代の相談が上昇傾向にあり、「生活のためなどで働かざるを得なくなった人が増えている」と高木氏は指摘しました。
 20年度は新型コロナウイルス感染症の影響により、相談件数は昨年度以上に多くなると予想されます。不当な解雇、休業などが広がっており、非正規労働者、とりわけ女性からの相談が増加。先日はブライダル業界でパートとして働く40代の女性から「イベントが中止になり、自宅待機中。給料未払いで2カ月後に解雇される」との相談が寄せられました。
 高木氏らが雇用会社に交渉を申し入れた結果、会社側は賃金全額支払い、契約期間までの雇用に合意。解決に至りました。
 労働者を取り巻く厳しい状況は、数年前からすでに広がっていたと高木氏は語ります。「政府が派遣法の改悪を繰り返し、安く使い捨てができる雇用政策を形成した。昨今、『雇用によらない新しい働き方』が提唱されているが、働く人は無権利状態。労働者にとって大変な環境が、さらにまん延するのではないかと心配している」。

正社員も容赦なく
 以前から相談内容の一位を占めていたのは「解雇・雇止め・退職強要」で、そこに追い打ちをかけたのが、このコロナ禍。「コロナが解雇の理由にされている面もあるのかもしれない」と、推察します。
 正規労働者にも容赦のない雇用の実態があります。例年、CU東京に届く正規労働者と非正規労働者の相談数は五分五分。昨年秋にはパワハラをめぐり、同一職場の正社員約25人が同時に加入しました。また、取材当日も正社員としてシステム関係の会社で働いている男性が、突然解雇を言い渡されたと相談に訪れていました。
 次なる目標は、組合員3000人の達成。「ひとつひとつの相談に応えてこそ、労働者の権利を守ることにつながる。地域を基盤に労働者へ寄り添い、生活向上につなげるため、今後も支部を広げていきたい。そして、労働組合の存在をもっと知っていただきたい」と、高木氏は決意を新たにしています。