宮本議員の代表質問 要旨/予防接種法、検疫法両改定案

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日本共産党の宮本徹議員が10日の衆院本会議で行った新型コロナウイルスワクチン接種関連法案(予防接種法、検疫法両改定案)に対する代表質問の要旨は次の通りです。

新型コロナは事実上第3波が始まり、医療・検査の体制の拡充が必要ですが、多くの医療機関が減収で苦しんでいます。受診抑制はコロナ陽性者を受け入れていない医療機関でも広く起き、減収補てんは待ったなしです。

世界で感染が拡大する中、総理は入国緩和とグローバルな経済活動再開を表明しました。押谷仁東北大学教授は「PCR検査では感染直後の人などは把握できず、すり抜けて入国後に発症する人がかなりの数でる」と予想しており、入国規制緩和は慎重にすべきです。

年末にかけ倒産、廃業、失業の急増が懸念されており、第3次補正予算を待たず、希望をもって年を越せる支援を打ち出し、雇用調整助成金の特例措置は縮小せず、延長・拡充を直ちに表明すべきです。休業手当が支払われず窮する大企業の非正規労働者が多数おり、休業支援金の対象を拡大すべきです。ひとり親世帯給付を再度行うべきです。

緊急小口資金等の特例貸付の累計件数は約130万件になり、4月借り入れの人は10月に貸付期限を迎えています。生活保護の「親、兄弟への扶養照会は絶対いや」というちゅうちょが広くあり、扶養照会はやめるべきです。求職者支援制度の要件緩和・抜本的拡充、住宅確保給付金の期間延長を行うべきです。

ワクチンは健康を守る上で重要ですが、たびたび重篤な副反応が社会問題化してきました。薬害の歴史を繰り返してはなりません。

政府が供給を受ける新型コロナワクチンに極めて新しい技術が用いられています。コロナは2回目の感染での重症化例もあり、ワクチン接種が逆に症状を悪化させることも危惧されます。スピード承認のため有効性、安全性確認をないがしろにしてはなりません。

免疫には人種差があり、海外の承認薬を国内で使い重大な副作用が起きたこともあり、しっかりと検証的臨床試験を行うべきです。

生物由来のワクチンは国立感染研による承認前検査がありますが、脇田(隆字)所長は「非常に迅速に承認を求められる状況なので、ほとんど実際の試験は行わず、書類審査だけで行うことになろう」と発言。承認後の国家検定でも試験の省略が検討されており、国民に危険が及ぶのではありませんか。

ワクチン接種は自己決定権の尊重が何より大事です。有効性、安全性情報をすべて明らかにし、医療者であれ介護労働者であれワクチンを接種しない権利があると明言していただきたい。

(2020年11月11日付「しんぶん赤旗」より)