「失踪」扱いで生活保護を一方的廃止/足立区に支援団体が抗議

廃止決定の取り消しを求め区へ要請書をわたす支援団体の人たち=27日、東京・足立区役所(写真提供:しんぶん赤旗)

東京都足立区が、生活保護の利用を決定した男性を「失踪」扱いとし保護を一方的に廃止し問題となっています。支援団体らが27日、同区を訪れ「区は所在確認を十分に行っておらず、保護の廃止決定は早計だ」として廃止決定の取り消しと本人への謝罪を求めました。

要請したのは「足立生活と健康を守る会」と「新型コロナ災害緊急アクション」。日本共産党と立憲民主党の区議らも同席しました。

支援団体によると、男性(38)はアフリカ出身の日本国籍で、コロナ禍で仕事と住まいを失い路上で生活。その後、就職した先の上司が心配し「新型コロナ災害緊急アクション」に相談し、生活保護を申請。10月8日に保護が決定し男性はホテルに滞在しながら仕事に通っていました。

同区が8日と9日にホテルに電話をしたところ、本人と連絡がつかず「所在不明」として12日に廃止を決定。男性は「保護は廃止されたのでホテルから出ていくように」と言われ一時、野宿をしたといいます。男性はホテルから早朝に出勤していました。携帯電話は通話不能で、ホテルからの電話の仕方も分からなかったといいます。

支援団体らは「区は勤務先や支援者にも(男性の所在を)確認していない」と批判。生活保護問題対策全国会議の田川英信・事務局次長は、廃止決定は「法的にも根拠もなく明らかな誤りだ」と批判しました。

対応した長谷川勝美副区長は「要請は重く受け止める」として、廃止手続きの適法性について弁護士とともに検証し、後日改めて回答すると話しました。

(2020年10月28日付「しんぶん赤旗」より)