文化補助金改善を 関係者と吉良氏要請 “窮状に合わず”

文化庁の説明会後、「We Need Culture」を掲げる吉良議員(中央)と文化関係者
文化庁の説明会後、「We Need Culture」を掲げる吉良議員(中央)と文化関係者=14日、国会内(「しんぶん赤旗」提供)

コロナ禍で苦境にあるフリーランスの芸術家や小規模団体を支援するための文化庁の補助金「文化芸術活動の継続支援事業」の応募期限が9月末と迫るなか、日本共産党の吉良よし子参院議員は14日、同事業に申請している文化関係者らとともに、文化庁から事業の採択状況を聞き、制度の抜本的改善を要請しました。

「申請したのに5回差し戻しされ、いまだ未給付」「ほかの補助制度との併用不可はおかしい」など、現場の窮状に合っていないという声が相次ぎました。

文化庁の担当者は、11日までに採択が決まったのは8008件で、これは第2次補正でついた予算509億円のうち約28億円分だと報告。
22の文化芸術団体からなる文化芸術推進フォーラムが求めている事業の期間延長については、「まずは(最後の)3次募集を拡充したい。審査体制の見直しをはかっていく」と述べるにとどめました。

日本俳優連合の森崎めぐみさんは、活動費の全額を補助せず自己負担金を必要とする制度のため、申請すらしていない俳優が多いと指摘。

ライブハウス店長のスガナミユウさんは、「この間に廃業してしまった人、体力のない人は見限られている。困っている人が救われる制度に少しでも近づける努力をしてほしい」と訴えました。

吉良議員は、「赤字の補てんが何より必要。制度の周知徹底とすべての関係者を救える制度へ改善を」と強調しました。

(2020年9月16日付「しんぶん赤旗」より)