マスク・消毒液足りない 医療機関深刻/谷川智行氏「国に求める」

医療機関出要望を聞き、答える(左から2人目)谷川氏、沢田氏=6日、東京都新宿区(「しんぶん赤旗」提供)

東京都委員会の谷川智行副委員長・新型コロナウイルス対策本部長と沢田あゆみ新宿区議は6日、新宿区内の医療機関2カ所を訪ね、関係者から新型コロナウイルス対策にかかわる切実な実態や要望を聞き取りました。

谷川、沢田の両氏は、「現場の要望を政府や都、区に届け、改善のために働きかけていきます。どんなことでもお話しください」と呼びかけました。

須田クリニックの須田昭夫院長は、「どこの病院でPCR検査ができるのかを、せめて医療機関には教えてほしい。保健所を通すと、クリニックでの患者さんの滞在時間が長くなってしまう」と訴えます。

谷川氏は、「専門医療機関で迅速に対応してもらうことは、患者さんの負担を減らすことと同時に、周囲への感染リスクや一般診療への影響を最小限に抑えるためにも、大事な提案ですね」と応じました。

須田院長は、感染者用の入院ベッドが足りない状況も指摘し、「病院の統廃合などとんでもない」と語りました。

おおくぼ戸山診療所の奥山律子看護師長と杉本里子事務長からは、診療所の出入り口が1カ所しかないことや、待合室を分けることができない薬局での感染リスクについて、不安が語られました。

医師として都内で診療を続けている谷川氏は、自身が勤務する診療所での取り組みを紹介しました。

「マスクと消毒液は入手が困難で、業者からは入荷時期未定と言われている。 消毒液はあと2本しかない」と、物資の確保が困難になっている実態も語られました。

「医療機関に、マスクや消毒液が優先的に届くようにしてほしい」との要望に、谷川、沢田の両氏は、「国や自治体に対し、しっかり対応するよう党として改めて強く求めていきます」と力を込めました。

(2020年3月8日付「しんぶん赤旗」より)