【衆院厚労委】パワハラ指針案で宮本徹議員批判 “「該当しない例」削除を”

宮本徹議員

質問する宮本徹議員=22日、衆院厚労委(「しんぶん赤旗」提供)

日本共産党の宮本徹議員は22日の衆院厚生労働委員会で、21日から意見公募(パブリックコメント)が始まったパワハラ指針案の「パワハラに該当しない例」は、使用者に誤解や弁解・正当化の余地を与えると批判し、削除を求めました。

同指針案は、経営者(使用者)にパワハラ防止のための措置を義務付けるもの。

21日の厚労省労働政策審議会分科会で指針案を取りまとめ、「該当しない例」から、10月の素案にあった「経営上の理由により、一時的に、能力に見合わない簡易な業務に就かせること」を削除しました。

その理由について、厚労省の藤沢勝博雇用環境・均等局長は、宮本氏が10月30日の質疑で「違法な配置転換、降格、リストラの弁解に使われる」と指摘したことに触れ、「そうした誤解を招く可能性があり、削除した」と説明しました。

宮本議員は、「懲戒処分に基づき処分を受けた労働者に対し、通常の業務に復帰させるために、その前に、一時的に別室で必要な研修を受けさせること」についても、「JR西日本福知山線の大事故の要因となった『日勤教育』のようなパワハラ研修が正当化されかねない」と削除を要求。パブコメの意見をよく反映させることも求めました。

また、指針案では「職場」が「業務を遂行する場所」と定義されており、飲み会や休日、私的領域での行為には使用者の義務がないと誤解を生む危険があると指摘。
「もっと踏み込んで明示的に書くべきだ」と強く求めました。

(2019年11月23日付「しんぶん赤旗」より)