【10%増税中止デモ】市民らが緊急デモ 600人参加、飛び入りも/ “最後まで声を”

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安倍政権によって、10月から消費税が10%へと引きあげられることに反対する「Stop!消費税 暮らしを守る緊急デモ」が23日、東京都新宿区で行われました。

600人が参加(主催者発表)して、「増税中止でくらしを守ろう」「国会開いて中止を決断」と声をあげました。

新宿

消費税10%ストップでくらしを守ろうとデモ行進する人たち=23日、東京都新宿区(「しんぶん赤旗」提供)

デモは、作家の雨宮処凛さんや作家の室井佑月さんも駆けつけて一緒に行進。
日本共産党から小池晃書記局長、吉良よし子、山添拓の各参院議員が参加しました。

「働けど働けど金は搾り取られる」「ないところから金取るな」などのプラカードを掲げた参加者に、沿道から手を振る人があいつぎ、飛び入り参加する人もおり、スタート時よりも膨れ上がりました。

デモは、消費税廃止各界連絡会と、「10月消費税10%ストップ!ネットワーク」が呼びかけました。

東京都町田市に住む男子高校生(15)は、ツイッターでデモを知り一人で参加。
「景気が良くなっていないのだから、増税はやめてほしい。庶民を苦しめるような政治は反対です」と話しました。

生活保護を受けているという、同日野市に住む男性(50)は、「増税が不安でしかたがない。消費税はあげず、廃止をめざしてほしい」。
年金生活をしている町田市の男性(70)は、「暮らしはギリギリです。税金は、大企業など取るべきところから取ってほしい」と述べました。

デモ終了後には、新宿アルタ前で街頭宣伝が行われ、共産党、立憲民主党、国民民主党や、市民の代表がマイクを握り、「増税やめろの声を最後まであげていこう。最悪の不公平税制である消費税をなくす方向に進んでいこう」(小池書記局長)とスピーチしました。

立憲民主党の初鹿明博衆院議員は「実質賃金が下がっているのに増税すれば消費は冷え込み経済に大打撃となる」と批判。
「立憲野党は安倍政権の暴走を止めるため協力して頑張る」と述べました。

消費税10%ストップのアピール行動でプラカードを掲げる野党議員ら=23日、東京・新宿駅東口(「しんぶん赤旗」提供)

国民民主党の日吉雄太衆院議員は、「多くの国民が切り詰めて生活しているのに増税すればますます苦しめる」と強調し、「最後まで増税阻止に頑張る。安倍政権を退陣に追い込むために野党はますます協力して頑張っていく」と語りました。

日本共産党の小池晃書記局長は、「あきらめないで、やっぱりこんな増税はダメだの声をあげていこう」と呼びかけました。

1989年に消費税が導入されて医療も介護も年金もどんどん悪くなっていると指摘し、「消費税は社会保障のためではなく、大金持ちと大企業の減税に使われたのが現実です」と批判しました。

小池書記局長は、参院選で野党は10%阻止でたたかい、共産党とれいわ新選組は消費税廃止をめざすことで合意したことを紹介し、「野党は同じ方向を向いている。この動きを後押ししてほしい」と訴え。
「『増税やめろ』の声を最後まであげていこう。国会が開かれたら野党は安倍政権に結束してたたかっていく。最悪の不公平税制である消費税はなくす方向に力あわせて進んでいこう」と呼びかけました。

「農産物は8%でも肥料や農機具は10%となるが、転嫁できない。農家の9割が免税業者だが、インボイス(適格請求書)導入で課税業者になるか撤退するかが迫られる」(農民連の吉川利明事務局長)
「消費税を上げたくてたまらないのは経団連だ。1円の消費税も納めず、還付金が増えるからだ。格差社会がますます進んでしまう」(湖東京至税理士)と訴えました。

専修大の森原康仁准教授は「日本は世界でも所得税や法人税を極端に引き下げ、消費税を増やしてきた。お金持ちや大企業など担税力あるところから税金をとるのが近代の租税国家であり、民主主義の基本。消費税増税反対には国民的大義がある」と述べました。

(2019年9月24日付「しんぶん赤旗」より)