激変東京9区 「自共対決」鮮明 共感広がる
原純子候補

練馬区中西部の東京9区は、共産、自民、維新の3人が議席を争います。「自共対決」が鮮明となり、自民はいいわけとごまかしに懸命です。


「自民と維新が断ってきたそう」「有権者が候補者の話を聞く機会が一つなくなってしまった」―。ネットで不満の声が出ているのが、青年会議所が主催する公開討論会の中止問題。「原発はゼロ」「消費税10%への増税はきっぱり中止」と訴える日本共産党の原純子候補(50)以外は、討論を避けたのです。

宣伝に飛び入り

原候補への共感は一気に広がっています。「今度は共産党」とかけよる人。ネットで調べ演説を聞きに来る人。「東京で共産党を応援したい」と大阪から男性(31)が宣伝に飛び入り参加しました。

運動の一翼を担うのが「原純子サポーターズ」。原発ゼロや保育園民間委託反対の運動などでつながったメンバーが中心です。ビラ配りや弁士、オリジナルDVDの作製など熱烈な応援を展開。

SNSで発信する女子学生は「共産党の原さんは、いろいろな運動に取り組んだ人だから共感できる」。

自ら「典型的な無党派」という男性(48)には、7歳の子どもがいます。「とにかく信念がとても強い人。相手が誰であれ、ガツンと言えると思う」と映像作製をかって出ました。

ごまかしの自民

自民党の菅原一秀候補は、安倍内閣の元経済産業副大臣、原発再稼働をねらう張本人です。しかし「原発なくせ」の大きな運動がある同区では、ポスターや選挙公報で「脱原発派」と宣伝。1年半後に消費税10%への引き上げを決めているのに、「再引き上げを凍結」(選挙公報)とごまかしの主張をします。

維新の木内孝胤(たかたね)候補は、民主党候補として2009年に当選。国民の生活が第一、未来の党、生活の党とわたり歩きました。「改革勢力統一候補」を売り物にしていますが、「維新なら推せない」と野党間に亀裂も。7~8日には「民主党都連推薦」のシールを公営掲示板のポスターに張りました。「維新」がかすんで見えます。同候補も増税先送り派。維新の公約は「原発依存からの脱却」であり、原発ゼロを明確に訴える共産党と好対照です。

買い物帰りに共産党のビラを受け取った女性(68)は「消費税増税は先延ばしじゃなくて、増税をやめてもらわなきゃ困る。共産党と原さんがいい」。

原候補は力強く訴えます。「一票が大変重い選挙。願いをまっすぐ国会へ届けます」

(「しんぶん赤旗」2014年12月10日付より)