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平和を守り抜く都政に 代表質問 小池都政10年の現在地は

 都議会は9月29日、小池百合子知事の所信表明に対する代表質問を行いました。日本共産党は原田あきら都議が立ちました。非核・平和政策、物価高と賃上げ、教育、高齢者、人権、防災・気候変動、住宅、都立病院、地域交通、IR(カジノ)および公文書管理など、都政の重要課題について幅広く質疑し、小池知事の姿勢をただしました。都側は多くの提案について現行制度や国・区市町村との役割分担を説明し、制度変更や新規施策の実施には踏み込みませんでした。一方、防災、代替教員確保、バス運転手確保、投機的住宅取引への対応などでは、既存施策の継続・強化や検討を表明しました。

原田都議「生活できる東京」提案

戦争する国と同調
 原田都議は「小池都政10年の現在地を検証し、生活できる東京へ」提案を行うと述べ、第一の課題として「平和を守り抜く都政への転換」を訴えました。
 高市早苗首相が日本の国是である非核三原則を見直そうとするなか、国内1740自治体が加盟する「平和首長会議」は非核三原則の堅持を政府に求めています。一方、小池知事は日本核シェルター協会の提言を受けて麻布十番や八重洲にシェルターを造る方針。さらに軍事利用可能なドローンなどを開発するスタートアップ企業を支援対象に加えています。
 原田都議は「高市政権による戦争する国づくりと歩調を合わせる動きを小池知事が進めていることは重大」と批判。非核三原則の堅持を政府に求めることや、軍事ビジネスの後押しをやめるよう求めました。
 小池知事は「核廃絶に向けた取り組みは国の安全保障に関わる問題。国に対応を求める」と述べた一方、非核平和都市宣言については「都として行う考えはない」と拒否しました。

暮らしに軸足を
 原田都議は、小池都政が6月都議会に提出した物価高騰対策の補正予算が「中身も規模も極めて不十分」で、「その後も物価高騰や資材不足は収まらない」とし、「なぜ、都民の暮らしと営業を守る補正予算案を出さないのか」と追及。
 その上で、東京アプリを通じて一人1万1千円相当のポイントを給付する事業を利用できない人への現金給付や、光熱費支援、ゼロゼロ融資、賃上げ支援の迅速化、公契約条例の制定、国民健康保険料負担の軽減、大学生への支援と給付型奨学金の創設を提案しました。
 小池知事は賃上げについて、「経済成長と賃上げの好循環を生み出していく必要がある」とし、「生産性向上等による経営力強化や労働者の処遇改善に取り組む中小企業を後押しする」と答えました。

人権を大事に
 原田都議は小池知事が所信表明で触れた「活力あふれた高齢者」だけでなく、全ての高齢者の人権と尊厳を守ることが重要だとし、シルバーパスの一律1000円化または無料化を提起。独自助成で一律1000円化した荒川区の施策効果を紹介しました。
 同区が助成利用者を対象に実施したアンケートによると、初めて購入した人が7割、ほとんど外出しなかった人のうち8割で外出が増加し、9割の人が生活の充実感が向上したと答えています。
 原田都議はまた、「子どもたちの学ぶ権利の保障も重要だ」として、来年度から中学校全学年で35人学級を実施し、小学校で30人学級に踏み出すこと、正規教員を定数以上に配置する加配や育休代替教員の確保、学校トイレの床・排水管改修への支援を求めました。
 坂本雅彦教育長は育休代替教員の確保について「産休等の開始の最大4カ月前から代替教員を任用できることとしている」とし、引き続き確保に取り組んでいくとしました。

代表質問 災害対策の加速求める
国際基準準拠の避難所に

 原田都議は熊本、千葉両県の災害を踏まえ、「災害対策のアップデートが必要」だとし、「総合治水対策、避難所の改善、耐震化の促進など、激甚化、頻発化する災害対応を加速すべきだ」と強調。豪雨による都市型災害を防ぐため、樹木の増加や道路の透水性舗装、雨水の下水への流入を抑制する家庭などへの貯水槽の設置促進などを提起。現在2億円しかない区市町村補助を抜本的に増やすよう求めました。
 昨年9月に都内で発生した短時間集中豪雨による被害が、国・都の支援対象にならなかったと指摘。1件でも被害が出た場合や、家屋の一部損壊や準半壊も支援対象とし、補助額・率を大幅に引き上げるよう提案しました。
 都の避難者生活支援指針で、被災者が尊厳を保ちながら避難生活できる国際的な「スフィア基準」に準拠し、簡易ベッドやプライバシー保護の仕切り・テントの提供を区市町村に求めていると指摘。「区市町村への補助率引き上げが不可欠だ」と主張しました。
 避難所となる公立小中学校体育館へのエアコンと再エネ・蓄電池設備の早期100%設置、エアコンの更新、断熱化などへの区市町村支援を提案。さらに都に防災局の設置を求めました。
 小池知事は「防災対策の総点検を行っており、災害に強い街づくりや避難生活上の暑さ対策、区道・市道も含めたアンダーパスの冠水対策など、ハード・ソフト両面から取り組みを推進していく」と答弁。山口真総務局長は「熊本地震を踏まえ、避難所の環境整備や再エネ・蓄電池の導入を進める」と答えました。

品川火力は廃止に
 気候変動対策に関連して、都の温室効果ガスを2030年までに50%削減する方針について、直近1年間で0・8%しか減っていないと批判。CO2を年間151万トンも出す都内最大の排出源である品川火力発電所の廃止、営農型太陽光発電ソーラーシェアリングの拡大、樹冠被覆率の目標設定を提起しました。報道で計画を知ったとし、公表後に関係4局が事実確認を行ったが、「内容が具体的でなく、その後の動きもないため、それ以上の対応は行っていない」と強弁しました。
 再質問で原田都議は事業者との面談のために都市整備局が会議室を確保したことを挙げ、積極的に動いているのはなぜかとただしました。
 谷崎馨一技監は「都市整備局は都市づくりを所管しているため事実確認のため同席した。会議室を取ったことは通常業務」と弁明。面会した事業者側の人物について、久野建設局長は「答弁を控える」と拒否。公文書不存在については、具体的な内容がなかったため作成していないとの説明を繰り返しました。

住宅投機対策検討へ
 原田都議は「住宅価格や家賃の高騰を引き起こす、再開発の抜本的見直しが必要だ」と強調。マンション価格の高騰を引き起こしている住宅投機の規制は「社会的な要請だ」とし、規制の具体化を提起。さらに都営住宅の新規建設再開、家賃補助や規制を迫りました。
 山崎弘人住宅政策本部長は、住宅投機について「抑制に向け、税制措置等に関する国への働きかけなど必要な対策を検討していく」としました。

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