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都営住宅 「対象絞り」のからくり解明 共産党 都議団入居申込者の実態調査

 日本共産党都議団は7月19日、都営住宅への入居を希望しながら入居できない人のたちの実態調査結果の報告学習会「なぜ難しい? 都営住宅入居のリアル」を渋谷区内で開き、参加者が定員170人の会場を埋めました。原田あきら、尾崎あや子両都議、NPO法人建設政策研究所の市村昌利専務理事、高崎経済大学の佐藤和宏准教授が報告。自治体首長や住宅問題の専門家らがメッセージを寄せ、期待の大きさをうかがわせました。

「新規建設の必要明らかに」
 「調査した結果、都が仕掛けた〝からくり〞で入居資格のある多くの都民が都営住宅の入居対象から閉め出されていることが明らかになった」。原田あきら都議は、今回の実態調査の意義についてこう語り、「都営住宅の新規建設はどうしても必要だ」と訴えました。
 原田都議は〝からくり〞について、低収入など本来は都営住宅に入居できる資格を満たしていながら、対象を「真に住宅に困窮する低所得者」(住宅マスタープラン)として、収入や現在住んでいる住宅の面積など独自の厳しい基準を設けて住宅供給の対象を絞り込んでいることだと解説。
 都はそれを基に、都営住宅の供給量を2030年までの10年間で、17万1000戸、年間1万7000戸との目標を立てています。一方、年間延べ13万6000人(2023年)もの応募があり、実態との乖離(かいり)を生んでいます。

東京の街づくり転換させる力に
原田都議は、都は国とともに超高層ビルを乱立させる市街地再開発事業に毎年数百億円を助成し、さらに都営住宅の建て替えで生み出した土地を再開発に貸し出し、高級マンションを建設させていると告発。
 「それだけの土地や金があれば、都営住宅の新規建設は可能だ。都営住宅の新規建設をかちとる運動は、住まいの権利を保障させ、東京の街づくりを根本的に見直させる力を持っている。街づくりに民主主義を取り戻そう」と呼びかけました。
 尾崎都議はアンケート結果について「高齢者も若い世帯も高い家賃に苦しんでいることが分かった」と述べ、自由記述欄に寄せられた切実な声と実態を紹介。入居資格があるのに何年も入居できない人が多数いることや、厳しい入居資格に当てはまらない高齢以外の世帯も入居を希望しており、実際に申し込んだ人もいると指摘。「都が都営住宅の入居対象者を厳しく絞る目標・計画を立てたことで矛盾が拡大している」と強調しました。
 その上で「アンケートに寄せられた実態と分析を力に、都に実態に基づく住宅供給目標をつくらせ、住宅に苦しむ都民を支援する住宅政策に転換するために頑張る」と表明しました。
 市村氏はアンケート調査用紙について、実際に使用されている「都営住宅使用申込書」を参考に作成したと紹介。収入・年齢要件など入居資格を満たすと判定された人が回答者612人の70・8%を占めたなど、調査の分析結果を詳しく解説。申し込み経験があると回答した人のうち、「11回以上」の合計は3割以上を占め、「51回以上」も3・9%あったとし、「入居を希望してもなかなか入居することができない実態が現れている」と指摘しました。

新築ゼロは都政の怠慢
 佐藤氏は「石原都政以降、四半世紀も都営住宅の新築ゼロというのは、四半世紀以上にわたる都政の怠慢。供給目標プログラムは都営住宅の整備目標を抑え込むために『悪用』されている」と発言。
 また住居費負担3割以上が回答者の60%を占め、低所得者ほど割合が高くなるとの調査結果について、「収入基準の厳しさもさることながら、そもそも国政レベルで住居費負担率の基準自体がないからだ」と指摘。「家賃政策の在り方も含め、住宅政策総体としての在り方を再構築すべきだ」と提起しました。
 さらに、都が進めるアフォーダブル(手頃な価格の)住宅について、対象所得層も違い、戸数も段違いに少なく、「公営住宅の代わりにはならない」と指摘しました。
 報告会には世田谷区の保坂展人、中野区の酒井直人、杉並区の岸本聡子の各区長、清瀬市の原田ひろみ市長がメッセージを寄せました。

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