「すべての争議の全面解決目指して、ガンバロウ!」のコールが青空に響き渡り、行き交う人たちが目を止めました。全国労働組合総連合(全労連)・東京地方労働組合評議会(東京地評)は5月27日、労働争議の解決を目指して争議支援総行動を展開し都内の10社、8行政機関などへの要請行動を行いました。あわせて全国から支援者が駆けつけ、不当な解雇・雇止めなどに対する社前での抗議行動なども行われました。

日本航空本社前(品川区)にはJAL争議の解決を求めて、早朝から支援組織の旗がなびきました。同争議はJALが2010年1月に政府の方針のもと経営破綻と再建計画が進められる中で、大晦日にパイロット81人、客室乗務員84人に対し、年齢や病歴などを基準にした整理解雇を強行したことで長年にわたる争議に発展し、完全解決には至っていません。
東京都労働委員会(都労委)が出した、JAL被解雇者労働組合(JHU)に対しての団体交渉拒否と中立保持義務違反の2事件の命令後の団交において、JAL弁護士が「命令は無視していい」と発言していたことなどが告発され、解決に向けて真摯に取り組むよう支援者らも一緒に訴えました。
命令を受け止めて
東京都が採用し公立小中学校に配置しているスクールカウンセラーが2023年度末に雇い止めになった問題では、1人のスクールカウンセラーが地位確認と未払い賃金の支払いを求め裁判中です。東京都庁前には加盟労組と支援者らが結集。日本共産党の清水とし子都議も激励に参じました。
「支援は継続的な対応が必要にも関わらず、会計年度(単年度)ごとの任用で、公募によらない再任用は4回までとなっていることは、対応が途切れ子どものためにならない。制度の改善も必要だ」などの発言が相次ぎました。
中央区銀座の湖山医療福祉グループ前では、厚生荘病院(多摩市)の労働組合員らが、誠実に団体交渉に応じるよう求めました。
グループが経営に参入して以降、経営陣による横領や不正経理、パワハラが相次いだあげくに、コロナ禍の最中に、地域の医療を80年にわたって支えてきた同病院の閉鎖を決めました。退職に応じなかった職員らを、まともな交渉もないままに解雇しています。支援者らが、東京都労働委員会が、経営陣による団交拒否を不当労働行為と認定する命令を、4月に出したことを報告。「湖山泰成理事長は、命令を真摯に受け止め、交渉に応じ、争議の解決を」と訴えました。
個人の問題でなく
「誰もが安心して働き続けたい。障害や病気があっても必要な支援や知恵を受け働き続けたい。その希望を持って、東京国税局前に集まりました」との支援者の声に振り向く人がありました。
東京国税局(中央区)前には上司のパワハラを告発したことからうつ病を発症し、ADHD(注意欠陥多動障害)の中途障害の診断後に、必要な合理的な配慮や支援もなく意識的に不当な人事評価を連発され、分限免職処分(解雇)に追い込まれた原口朋哉さんの支援に多くの人が集まりました。
原口さんは「個人の解雇問題ではありません。国家機関が人事評価制度を本来の人材育成や支援のためではなく、排除の装置として用いたのではないかを問う重大な問題を司法が判断する裁判です」と述べ、支援者は「職場に戻せ」と声を合わせました。
東京電力パワーグリッド(千代田区)の前では、グループ企業のワットライン社で電気メーターの交換作業に従事してきた請け負い契約労働者が、労働組合をつくったところ、仕事を大幅に減らされ、契約解除された問題の解決を求めました。
ワットライン社は、都労委が救済の命令を出しても、まともな団交に応じていません。支援者らが「日本を代表する大企業の一つである東電は、ワットライン社の親会社としての責任を持ち、争議解決に取り組め」と強調しました。
公正な裁判を求め
世界的な巨大インターネット関連事業を行うグーグル日本法人(渋谷区)の前には、同社でのリストラ問題などで3件の争議をたたかうJMITUアルファベット分会の仲間と支援者らが横断幕を持ち集まりました。
3年前、グーグルが全世界的規模で行ったリストラ人員作戦では産休中の職員への退職勧奨の他、ジョブ型リストラ(役割や業務の達成度、会社への貢献度により、労働者の賃金処遇を決定、管理する人事制度)に対する批判が相次ぎました。「グーグルは日本の労働関連法を守るべきだ」と訴えました。
夕方には東京地裁前に全ての参加者が集結。「現実の経済社会では、労働者は使用者側に比べ弱い立場だ。裁判所は弱い立場にいる労働者が法の保護を求めて駆け込む場であるのに、裁判所の判断がどうもおかしい。労働者側に不利な判断をしているのではないかと感じている労働者も多くいる」との訴えに続き、「裁判所は公正な判断を行え」とのシュプレヒコールが行われ、行動が締めくくられました。
