開発に巨費投入

築地市場跡地や新宿駅前の再開発に27年度以降も入れると1493億円、外環道や環状4号線、特定整備路線などの大型道路建設に新年度だけで548億円もの予算が計上されています。
「無駄遣いだ」との批判が続く都庁舎などのプロジェクションマッピングに14億8000万円、お台場の巨大噴水は今年度中に設置工事が終わり、来年度予算案では水道代などの運営費2億円が予算化されました。仮に10年間同額なら20億円にもなります。総事業費650億円の東京国際クルーズ埠頭の工事も開始。IR・カジノ調査予算も13年間計上し続けています。
不祥事が続き中止を求める声が広がる中学生の英語スピーキングテストに36億円を計上する一方、小池知事の公約でもある中学校の35人学級は、国が行う1年生の実施にとどまっています。
弾道ミサイル攻撃などを前提にした地下シェルター整備が新年度、都営地下鉄麻布十番駅で着工されます。
運動で切り開く
新年度予算案には、都民の運動と日本共産党都議団が都政を動かして切り開いた、貴重な成果が盛り込まれています。
例えば昨夏、都民から大歓迎された水道基本料金の4カ月間無償化。2026年夏も実施します。共産党都議団は25年の無償化について、都民7万人から「物価高のなか、家計や生活費の負担が減って助かった」などの歓迎の声が寄せられたことを明らかにし、都民全体に届く物価高対策として、基本料金を再び無償化することや、使用料の10%値下げを提案してきました。
路線バスの廃止・減便が相次ぐなど地域公共交通の危機対策では、日本共産党が昨年1月に「地域公共交通の危機打開・充実への提言」を発表しましたが、新規事業を含む地域公共交通支援の総合的対策を初めて予算化。コミュニティバスなど区市町村支援の補助限度額も引き上げられます。
事業の中には民間バス運転士の定着・離職防止にむけた住宅手当への支援、女性・若者・就職氷河期世代をバス運転手として新たに採用したバス事業者への奨励金、都立高校生徒に対する特別講座など、共産党の提言を受けてとみられる事業が盛り込まれています。
共産党は学生むけ交通パスの実施を求めてきましたが、学生等の通学実態調査が予算化。鉄道バリアフリーでは、ホームドア整備緊急対策の予算を拡充。共産党が求めてきた23区内の民間火葬場の火葬料など適切な運営や火葬能力の確保を図るための検討委員会が設置されます。
高齢者
2027年度からシルバーパス(民間バスと都営で利用できる70歳以上の交通乗車証)を多摩都市モノレールでも使えるようにするための準備予算が計上されました。沿線住民の人たちが粘り強く声を挙げ、共産党都議団も条例提案や議会質問、予算組み替え提案、知事への予算要望などで繰り返し実現を求めてきました。
認知症の要因とされる加齢性難聴の対策としても有効な補聴器について、補助を求める運動が広がる中、都も支援を拡充。補助の実施自治体が広がってきましたが、新年度は全62区市町村で目指す予算が盛り込まれました。
また、認知症のある人への医療体制を強化するため、拠点型認知症疾患医療センターを中心に各病院が連携することで、認知症のある人を地域で受け入れられる体制を新たに確保します。新年度は3つの二次医療圏で先行実施します。
子育て・教育
全区市町村に広がった公立学校の給食無償化への支援は新年度も継続します。国が交付金を出すことを踏まえ、区の負担分(2分の1)と市町村の負担分(8分の1)は都が負担。私立小中学校の給食費負担軽減の予算を新規に計上、保育料無償化は新年度も継続します。東京アプリ生活応援事業の対象とならなかった15歳未満の子どもにも一人1万1000円を支給します(補正予算)。
さらに私立中学校の授業料補助の2万円増額、都立高校の教材等の負担軽減につながる調査の予算が計上されました。
福祉
特別支援学校の卒業後に安心して過ごせる居場所づくりは、余暇活動支援として重要であり、働く保護者にとっても切実な願いです。新年度予算には粘り強い運動が実り、初めて10億円が計上されました。
また長期休暇期間中の障害児の居場所づくり促進事業、子ども食堂等居場所支援事業、中高生の地域における居場所づくりなど、子どもたちが地域で安心してすごせる居場所をつくるための支援が拡充されました。
若者ケアラー調査費が計上され、盲ろう者通訳派遣事業の予算は1・3倍になりました。
防災・まちづくり
災害時に利用する避難所の環境改善に向けて、区市町村支援で避難所の空調設備をはじめ、避難者全員が安全・安心な避難生活を送れるよう補助対象などが追加拡充されました。マンション耐震診断・耐震改修助成も拡充されました。
気候危機対策では、断熱窓などの補助率が3分の1から2分の1に拡充され、賃貸住宅の省エネ改修の対象規模が今年度の3万戸から新年度5万戸に拡大されます。
エアコン補助実現
温暖化による猛暑が深刻化する中、エアコンがなかったり、故障していたりして自宅で熱中症によって亡くなる人が毎年多数に上っています。共産党都議団は都民の命を守る立場から、購入支援を求め続けてきました。都は2025年度最終補正予算案(一般会計2798億円)に、生活保護世帯や低所得者への10万円のエアコン購入・買い換え支援を盛り込みました。
この補助と併用可能な高齢者と障害者のエアコン購入補助8万円(ゼロエミポイント)も2026年度末まで1年間延長されることから、人により最大18万円の支援が受けられる可能性があります。
昨年、人への被害が大きな問題となったツキノワグマ対策でも、日本共産党が求めてきた生態調査や緩衝帯設置への支援
が盛り込まれました。
