吉良氏、学校での性教育求める 参院文科委

日本共産党の吉良よし子議員は4日の参院文教科学委員会で、子どもたちを性犯罪から守り加害者にさせないための性教育を学校現場で行えるよう「はどめ規定」の撤廃を求めました。
吉良氏は、学校で性教育を行うことは不可欠だと問うと松本洋平文科相は「児童生徒が、性に関して正しく理解し適切な行動がとれるように取り組む」と答弁。しかし「生命(いのち)の安全教育」の教材を活用している学校は全学校数の14・8%にとどまります。
吉良氏は、進まない背景に、中学校保健の学習指導要領に「妊娠の経過は取り扱わない」とする「はどめ規定」があると指摘。「『はどめ規定』は、妊娠の経過を教えることを禁止するものか」と問うと、浅野敦行スポーツ庁次長は「(妊娠の経過を)教えてはならないという趣旨ではない」としつつ、集団ではなく個別指導で教えるものだと答弁しました。
吉良氏は、「はどめ規定」がある一方で、保健体育の「性感染症の予防」について「コンドームを正しく使用することが有効」だと教えることになっているのは矛盾だと追及。その上、コンドームが避妊具であることや正しい使用方法が分からないと指摘。「『妊娠に至る経過』である『性交』を一切教えず、性感染症や性暴力から守る知識を教えるのは非常に困難だ」と強調し、「はどめ規定」の撤廃と包括的性教育を求めました。
吉良氏は、指導要領の改定にあたり「はどめ規定」をなくすよう求める署名が4万1300筆を超え集まっているとして中央教育審議会に届けるよう要求。松本文科相は関係委員などに情報提供すると応じました。
(「しんぶん赤旗」2025年12月5日付より)

