「朝まで生テレビ」 宮本徹前衆院議員
日本共産党の宮本徹前衆院議員は24日夜放送のBS朝日「朝まで生テレビ!」で、政府の歴史認識や安全保障政策などについて各党国会議員らと議論しました。
宮本氏は、安倍晋三政権による戦後70年談話(2015年)は侵略や植民地支配の主体が日本だったと明示しておらず、「極めて不十分なもの」だと主張し、アジアで2000万人の命を奪ったことへの反省を示していくことが「アジアの国々とも真の友好関係を築いていく力になっていく」と発言しました。安倍政権以降、政治が歴史教育に介入したことにも触れ、こうした歴史認識をあらため、加害の歴史も学んでいく必要があると述べました。
核抑止を主張する自民党の松川るい参院議員に対して宮本氏は、核抑止論はいざというときに核兵器を使うことが大前提の議論だとし、「核がなければ守れないという発想である限り、核廃絶とならない」と批判。「人間は間違いを起こすし、機械は壊れる。核抑止とはフィクションだ」と述べ、世界全体の流れは、核兵器そのものを禁止する核兵器禁止条約を成立させたとして、「その流れこそ日本は進めていくべきだ。核の傘が必要だと言う限り核兵器をやめましょうと核保有国に言えない」と発言しました。
安倍政権による集団的自衛権の行使容認の安保法制(15年強行)の下で、台湾有事が起きた際に米軍が攻撃された場合、自衛隊が一緒に戦うことを想定した日米共同演習が昨年から始まったとし、「日本がアメリカの戦争に巻き込まれるリスクが、今の日米関係の下でかつてなく高まっている」と指摘しました。
その上で宮本氏は、アメリカいいなりから抜け出し、東アジア全体で平和の枠組みをつくることが大事だと主張。東南アジアが持つ東南アジア諸国連合(ASEAN)のような枠組みをつくることは日本政府も中国も支持していることだと指摘しました。
(「しんぶん赤旗」2025年8月26日付より)