コメ不足認め増産へ転換を

小池書記局長が追及 参院予算委 農業予算大幅増加求める

質問する小池晃書記局長=2日、参院予算委(しんぶん赤旗提供)

 日本共産党の小池晃書記局長は2日の参院予算委員会で、コメ不足と米価高騰を招いた歴代自民党政府の三つの失政を転換し、増産に向け農業予算を大幅に増やすべきだと強く求めました。これに対し石破茂首相は「農業予算を増やすべきだ」と答弁しました。(関連記事

 小池氏は、コメの民間在庫量が3年前から前年割れし、昨年6月末は適正な180万~200万トンを下回る153万トンにまで減少したが、農水省は一貫してコメ不足を認めず対応が後手後手になったと批判。コメの生産が需要に追いついていないとの認識がなければ正しい対策はできないと繰り返し迫りました。

 石破首相は「選択肢として増産ということが出るのはそういうこと(生産が需要に追いついていない)だ」と答弁。小池氏は「増産が必要というのは(米の生産量が)足りていないということだ」と指摘しました。

 小池氏は、コメ不足を招いた背景に自民党政府の三つの失政、▽需要減を理由に減反・減産を農家に押しつけてきた▽所得補償制度を全廃し、価格を市場任せにし、コメの生産基盤を弱体化させてきた▽農家に減産を押しつけながら、無関税のミニマムアクセス米を20年間毎年77万トン輸入し続けてきた―ことがあると指摘。こうした政策を転換し、価格保障と所得補償で、農家が安心して営農できるようにするのが政治の責任だと強調しました。

 農林水産予算は1980年度から25年度で約3分の2に削減された一方、軍事費は4倍近くに膨張。この期間で欧州連合(EU)は4・6倍、米国は7・5倍も農業予算を増加させています。小池氏は「国民の主食であるコメ作りを支えることは、命を守る安全保障だ」と強調し、農業予算を大幅に拡充すべきだと求めました。

(「しんぶん赤旗」2025年6月3日付より)

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