樹木伐採し区道も廃止

「区民に隠れ協定おかしい」 神宮外苑工事 市民が視察

封鎖された廃止区道を視察する人たち=28日、東京都新宿区(しんぶん赤旗提供)

多数の樹木を伐採して超高層ビルを建設する神宮外苑再開発(東京都新宿区・港区)で、新宿区が再開発区域内の区道を廃止し、事業者の三井不動産に無償で利用させて樹木の伐採などを進めています。市民と野党議員ら約50人が28日、現地を視察しました。

外苑再開発では、神宮球場と秩父宮ラグビー場の位置を入れ替えて建て替えるのに伴い、希少なヒトツバタゴなどが生息する「建国記念文庫の森」をはじめ樹木を伐採する計画で、昨年10月28日に伐採を開始。新宿区は昨年10月22日、区道廃止の協定を三井不動産と結び、今年2月末に区道を封鎖しました。

視察を主催した「未来の子どもたちの笑顔をつくる神宮外苑を考える会」の大澤暁さんは「再開発区域の権利変換まで、新宿区が区道用地を事業者になぜ無償で使わせるのか。区側に公文書の開示を請求したが、議事録を一切残していないとされた。区民に見えないところで協定を結んだのはおかしい」と説明しました。

SNSで視察を知って参加した男性(61)は「たくさんあった樹木が、切られてスカスカになってしまい寂しい。区民が分からないように手続きを進めているのはよくない」と話していました。

日本共産党から大山とも子都議、党区議団が参加。大山氏は「都と新宿区が一緒になって財界ファーストで再開発を進めている。こんな政治を許してはいけない。再開発を中止させるため頑張る」と話しました。

(「しんぶん赤旗」2025年4月29日付けより)

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