都の強制的な用地買収方針が示す 小池都政の強権的体質

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共産党都議団、住民と学習会

 東京都建設局が道路建設などの用地買収で住民の土地を強制的に取り上げようとしている問題で、日本共産党都議団は26日、道路建設反対運動に取り組む住民や関係区市議らとの学習会を開きました。

都の土地収容促進方針について党都議団が開いた学習会=26日、都内(しんぶん赤旗提供)

 この問題は共産党都議団の情報公開請求で明らかになったもの。都建設局は3月都議会の閉会直後、「土地収用制度適用基準」を改定し、それまで「事業用地の取得は任意折衝による円満解決を原則とする」としていた文言を削除し、「事業の早期完成のため緊急を要する場合や事業効果の早期実現に支障がある場合」に収用を進めると明記しました。

 学習会では白石たみお政策調査会長が報告。「都が事業完成に『緊急を要する』と判断すれば強制的に土地収用できるようにするもので、小池都政の強権的体質が浮き彫りになった」と指摘しました。

 大型道路「特定整備路線」の用地取得を集中的に進める「機動取得推進課」を同局に設置したこと、方針で地下調節池などの「迅速な整備」を掲げたことを示し、「財界ファーストの自民党政治そのものだ」と述べました。

 参加者が「550棟を立ち退かせる補助29号線など3本の特定整備路線があり、再開発との連携で商店街が次々店を閉じている」(品川区)、「住民の反対運動が起きている道路計画と、住民が求めている狭い歩道の拡幅や鉄道立体化とを、抱き合わせで都が進めようとしている」(国立市)などと発言。弁護士も「都は方針から『任意折衝による円満解決』原則を削除したが、住民を敵だとでも思っているのか。強引に用地取得を進める姿勢だ」と述べました。

(しんぶん赤旗2024年8月30日付より)