外苑イチョウ保全を

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❚ 都議会 原純都議が請願採択求める

東京都議会環境・建設委員会は14日、神宮外苑再開発で146本のイチョウ並木など歴史的景観の確実な保全や、日本イコモス国内委員会の代表らの参考人招致を求める都民の請願を、自民党、都民ファーストの会、公明党の賛成多数で不採択にしました。

 日本共産党、立憲民主党、ミライ会議、「グリーンな東京」は採択を主張しました。

質問する原純子都議=14日、都議会環境・建設委員会(しんぶん赤旗提供)

 共産党の原純子都議は外苑の景観を省庁するイチョウ並木について、日本イコモスが2022年11月~昨年11月に行った調査で、温暖化の影響などで西側の並木8本が衰退していることがわかったと紹介。事業者の環境影響評価書が18年の調査により「すべて健全」としていたことに触れ、「これまでもイチョウ並木の衰退がイコモスの調査で指摘されて以降、評価書案の訂正の機会があったのに、依然の資料のまま評価書が作成され、都が施工認可した。都の責任は重大だ」と批判しました。

 原氏は、事業者が「4列のイチョウ並木を守る」として、イチョウ並木直近の一に建設する新野球場のセットバック(設置位置の後退)を検討していることについて、「建設位置をセットバックしても、イチョウへの悪影響は免れない」と指摘。新野球場予定地にあり計画全体に大きな影響を及ぼす18本のイチョウ並木を、事業者が「移植不可」から「移植検討」へと変更した経過や検討の内容は全く公表されていないと述べ、情報の開示やイコモスなど外部有識者の意見聴取を行い、計画を中止するよう求めました。

 都環境局の長谷川徳慶担当部長は、「事業者からアセス図書が提出され次第、内容を踏まえ手続きを行う」と繰り返しただけでした。

(しんぶん赤旗2024年2月16日付より)