自民・千代田区議逮捕 業者に入札情報漏えい容疑

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 東京都千代田区立お茶の水小学校・幼稚園の改築に伴う一般競争入札で、業者に入札情報を漏らしたとして、警視庁捜査2課は24日、官製談合防止法違反容疑で、千代田区議の嶋崎秀彦容疑者(64)=同区=と、元同区行政管理担当部長の吉村以津己容疑者(61)=静岡県熱海市=を逮捕しました。同課は認否を明らかにしていません。

 嶋崎容疑者は同日付で議員を辞職しました。同課は業者との間で金銭などの授受がなかったかについても詳しく調べます。

 逮捕容疑は2020年5月、区立お茶の水小改築に伴う給排水衛生設備と空調設備工事の一般競争入札で、嶋崎容疑者が吉村容疑者を介して区職員から情報を聞き出し、工事業者に漏えいした疑い。

 同課によると、嶋崎容疑者らは、区内に拠点を置く工事業者2社に最低制限価格に近い価格や入札参加業者数を伝えていました。入札では、いずれも情報を聞いた業者が落札しました。嶋崎容疑者と業者は長年の付き合いだったとみられます。

 嶋崎容疑者は03年、同区議に初当選して6期目で、議長や区議会自民党会派幹事長を務めました。

 昨年11月、「医師の診断により療養が必要」として、約2カ月欠席するとの届け出を議長宛てに提出。今月12日までに同幹事長と環境まちづくり委員長を辞任しました。

 区によると、施設の老朽化などに伴う同小学校の改築工事は20年12月~23年12月に実施されました。

❚ 真実語り謝罪を 日本共産党・牛尾こうじろう区議の話

 このような学校改築をめぐって入札行政がゆがめられたことは到底許されません。嶋崎容疑者は真実を語り、区民に謝罪すべきです。

 議会としても真相を徹底解明し、特別職の政治倫理条例など再発防止策を講じることが求められます。私もこの立場で徹底追及していきたい。

(しんぶん赤旗2024年1月26日付より)