「緑増える」は見せかけ 神宮外苑再開発

❚ 都議会 原田氏、計画見直し迫る

日本共産党の原田あきら東京都議は12日、都議会代表質問で、多数の樹木を伐採し、超高層ビルを建設する明治神宮外苑の再開発を中止し、日本イコモスの意見を聞いて、計画見直しを徹底審議するよう求めました。

小池百合子知事(右)に質問する原田あきら都議(左)=12日、東京都議会(しんぶん赤旗提供)

原田氏は、木造住宅密集地や工場跡地に超高層ビルをつくるための「再開発等促進区を定める地区計画」を都市計画公園である外苑地区に拡大解釈で適用したこと、地区計画の策定で地権者ら以外が意見することを想定していないにもかかわらず、再開発事業者の三井不動産が地区計画策定前から再開発に加わっていることを指摘。

「三井不動産は地区内の地権者か。東京の都市計画が地権者でもないデベロッパー主導で操られていたかもしれない大問題だ」と追及。谷崎馨一都市整備局長は「土地は有していない」と答えました。

原田氏は、国際イコモス(ユネスコの諮問機関)がヘリテージアラート(文化遺産危機警告)を出した直後に、都が事業者に具体的な樹木保全策を要請したことから、見直し案について「日本イコモスを参加させて徹底審議すべきだ」と求めました。

原田氏は、小池百合子知事が麻布台ヒルズなどの大規模再開発で「6ヘクタールの緑が新たに生まれている」と述べたのに対し、再開発後に排出されるCo2が年間10万トンになり、吸収するのに1万ヘクタールの杉林が必要だと指摘。「再開発するほど緑が増えるという印象操作は見せかけの環境配慮で許されない」と批判しました。

❚ 自民都議「瑕疵ない」 推進ごり押し

12日の東京都議会代表質問で自民党の川松真一朗都議は、多数の樹木を伐採する計画に都民や文化人から批判が上がっている神宮外苑再開発について「手続きに一切の瑕疵(かし)はない。しっかりと前に進めていくべきだ」と述べました。

川松氏は、参加対象者を狭く限定した事業者説明会が数回開かれたことなどを挙げ、「再開発の認可に都の裁量の余地はなく、法令に沿って進められた」と主張。秩父宮ラグビー場前のイチョウ並木の保全が新野球場建設で危ぶまれているにもかかわらず、「イチョウ並木は守られてオープンスペースや緑も増加する」と強弁しました。

都民ファーストの会の後藤奈美、公明党の松葉多美子両都議は神宮外苑再開発に触れず。立憲民主党の中村洋都議は「イチョウ並木の育成環境を悪化させかねない神宮外苑再開発を見直させるべきだ」と求めました。

(しんぶん赤旗2023年12月15日付より)