ビッグモーター保険金不正請求「兼業認めない制度に」

 中古車販売大手ビッグモーター(東京都)による保険金不正請求問題について、日本共産党の小池晃議員は16日、参院財政金融委員会で質問し、再発防止のため「自動車販売の大手チェーンには保険代理店の兼業を認めない。そういう制度改正が必要だ」と迫りました。

質問する小池晃議員=16日、参院財金委(しんぶん赤旗提供)

 鈴木俊一金融担当相は14日、関東財務局が30日をもってビッグモーターの損害保険代理店契約の登録を取り消す方針を固めたことを公表。同社の意見陳述を経て、行政手続きに入るといいます。

 鈴木氏の経過説明を受けて小池氏は「当然の措置だ」としつつ、今回の不正には「保険金請求を行う自動車販売・修理業者が保険会社に多大な利益を与える保険代理店を兼ねる。これでは保険会社は厳しい査定ができない」という構造的な問題があると指摘。「自動車修理の紹介と引き換えに収入を得る。まさに癒着の構造が明らかになった以上、兼業を認めない制度改正をすべきだ」と主張しました。

 鈴木氏は、ビッグモーターと損害保険会社に対し「構造的な問題がなかったかどうか、深みのある実態調査を進め、兼業が不正の温床と認められた場合は制度、監督のあり方を含めて検討をしなければならない」と答弁しました。

 小池氏は「大事な答弁。諸外国には自動車販売店と保険代理店の兼業を認めない国もある」と、法改正を含めた対処を重ねて呼びかけました。

(しんぶん赤旗2023年11月17日付より)