東京都議会第3回定例会が開会した19日、小池百合子知事が所信表明を行いました。
長引く物価高騰で都民生活や中小業者の営業が追い詰められている中、知事は所信表明で物価高騰を「複雑に絡み合うグローバルな動き」「厳しい現実」の一つとして挙げただけで、物価高騰対策や都民生活支援には全く触れませんでした。
「安全・安心が担保されてこそ、困難を乗り越え、大きな飛躍を遂げることができる」と述べたものの、新型コロナウイルスの感染第9波の拡大で医療が逼迫(ひっぱく)している現状には一言もありませんでした。
一方、「地球環境と便利で豊かな社会生活の両立」「経済性や効率性が優先された高度経済成長期の都市開発は遠い過去のもの」と言いながら、樹木3000本を伐採し超高層ビル群を建設する神宮外苑再開発を施行認可した自らの責任には口を拭いました。
小池知事はまた、国際スポーツ大会の東京開催へ「大会が公正で信頼されるものとなるようサポートする」としましたが、東京五輪の談合事件には触れませんでした。
(「しんぶん赤旗」9月20日付より)