若年女性支援「コラボ」
東京地裁 妨害者「接近禁止」に

記者会見をするColaboの代表の仁藤夢乃さん(左から2人目)と弁護団=14日、都内(しんぶん赤旗提供)

東京都が一般社団法人「Colabo(コラボ)」に委託した若年女性支援事業に対する妨害が激化している問題で、東京地裁は14日、繰り返し妨害に来ている男性に対し、コラボの活動への接近禁止などの仮処分決定を出しました。同日、仁藤夢乃代表と弁護団が都内で会見し発表しました。
コラボの事業で、性搾取や虐待に遭った少女らに食事などを提供し、シェルターの役割も担う「バスカフェ」への妨害の激化を受け、コラボが仮処分を申し立てていました。
申立書は、男性らがコラボの活動の場に「複数人で集まり卑猥(ひわい)な言動を叫び暴言を吐くなどの暴挙に及んでいる」とし、「本件事業の業務履行に重大な支障が生じている」としています。
仮処分決定は「債権者(コラボ)の申し立てを相当と認め」ると結論付け、
(1)バスカフェ開催時に半径600メートル以内での妨害行為
(2)事務所への立ち入り
(3)役員やスタッフへの面会や交渉の強要―を禁じています。

仁藤代表は「警察に助けを求めても無視されるなど守ってもらえない状況が続いていた。接近禁止が出てほっとした」と語りました。
またこの席で仁藤代表は「都から『安全のため』などとして次回のバスカフェを中止するようにと連絡があった」と明かしました。
神原元弁護士は「行政側が妨害に萎縮し、公益的な事業をやめさせるのではなく、司法判断を尊重し、事業を続けさせるようにしてほしい」と訴えました。
(「しんぶん赤旗」2023年3月15日付より)