英語スピーキングテスト中止せよ 都議会文教委 とや議員迫る

日本共産党のとや英津子東京都議は9月30日、都議会文教委員会で、都教育委員会が都立高校の入試にベネッセの英語スピーキングテスト(ESAT-J)を導入しようとしている問題をただし、中止を迫りました。

とや氏は、28日の本会議で共産党の斉藤まりこ都議がESAT-Jの強制は教育基本法が禁止する「不当な支配」だと指摘した際、浜佳葉子教育長が同法第16条3項を持ち出して正当化しようとしたことに対し、「都教育委がテストを実施できる法的権限を示したものではない」と反論。国が全国学力テストを「地方教育行政の組織及び運営に関する法律(地教行法)」を根拠に実施していることを示し、ESAT-Jも同じではないかとただしました。

都担当部長が、再び教育基本法が根拠だと答弁したのに対し、とや氏は「教育基本法だけでは行政の運営はできない。具体的な運営は地教行法に定められているので、ESAT-Jも同法に従って行うことになる」と指摘すると、都は質問に答えられませんでした。

とや氏は「地教行法によれば、都教委はESAT-Jの実施を区市町村に強制できない。ESAT-Jの高校入試の活用は事実上の強制であり、教育基本法が禁止する『不当な支配』だ」と中止を求めました。

立憲民主党などが提案した条例案については、ESAT-Jを入試に使うことは許されないという思いは同じだが、教育内容を条例で規制することには慎重であるべきだと指摘しました。

(しんぶん赤旗2022年10月7日付より)