市民と野党の共同で福手氏勝利を/文京区 大激戦 志位委員長が訴え

日本共産党の志位和夫委員長と小池晃書記局長は5日、目前に迫った東京都議選の予定候補応援で文京区、葛飾区で演説を行いました。各地で通行人が次々と足を止め、訴えに熱心に耳を傾ける若い人たちの姿も見られました。立憲民主党の衆院議員や昨年の都知事選で大健闘した宇都宮健児元日弁連会長が応援演説に立ち、幅広い支援の輪が広がりました。


訴える志位和夫委員長。右は福手ゆう子都議予定候補=5日、東京都文京区(写真提供:しんぶん赤旗)

日本共産党の志位和夫委員長は5日、東京都議選(25日告示、7月4日投開票)での勝利・躍進をめざし、文京区内3カ所を駆け巡り訴えました。同選挙区は、定数2を有力3候補で争う少数大激戦。福手ゆう子予定候補を、市民と野党の共闘候補として勝利させてほしいと力を込めました。礫川(れきせん)公園前では、立憲民主党の松尾あきひろ衆院議員が応援演説に立ちました。

福手氏は、「子どもたちと保護者・家族の心配を放っておいて五輪に突き進むのは許せない。子どもの観戦動員中止、五輪中止の願いを私に託していただき、都民の選択で決着をつけよう」と力を込めました。

松尾議員は、「野党共闘を深めていく、日本の政治を変えていくという観点であいさつさせていただきたい」と切り出し、都立病院の独立行政法人化をくいとめ、ジェンダー平等を実現するために、「福手さんを都政に押し上げてほしい。私も力を尽くします」と訴えました。

深刻なコロナ危機のもとでの都議選。志位氏は冒頭、“やるべきことをやらずに、やってはならないことに熱中してきた”菅義偉政権と小池百合子都政の姿勢を批判しました。

この中で、相次ぐ延長を強いてきた緊急事態宣言は、「やるべきことを怠ってきた結果であり、菅政権、小池都政による人災です」と強調。「コロナ封じ込め」を戦略目標に据え、安全・迅速なワクチン接種、大規模なPCR検査、十分な補償と生活支援の3本柱で全力を尽くすことを提唱しました。

“やってはならないことに熱中してきた”としたのは、五輪・パラリンピックの開催に向けた動きです。志位氏は、世論調査の6~8割が開催中止を求めていると指摘し、「コロナ対策と両立できないことは明らか」と強調しました。

政府の尾身茂分科会長は、五輪の開催は、パンデミックの状況でやることは「普通はない」と発言し、人流増による感染拡大のリスクを指摘しています。

一方、組織委員会などが主催するライブサイト(19自治体、30会場)や全国の地方自治体が主催するコミュニティ・ライブサイト(145自治体、227会場)、さまざまな団体・組織が主催するパブリックビューイングが開催されようとしています。

志位氏は、人流の増大が懸念されるこうした現状を取り上げ、「リスクがこれだけ明らかなのに、開催に突っ込むことは、日本国民の命をギャンブルにかけるようなものであり、断じて許されない」と批判。「菅首相と小池知事は中止の決断を」と求めました。都議会では、自民、公明、都民ファーストの反対で「開催中止を求める陳情」が不採択にされたことにふれ、「福手さんの勝利、共産党の躍進で、五輪・パラリンピックは中止し、コロナ対策にあらゆる力を集中させ、命を守り抜こう」と力を込めました。

東京都政のどこが問題で、どう変えるか―。志位氏は「共産党躍進で安心と希望の東京を実現しよう」と訴え、(1)医療・介護・障害福祉・保育など「ケア」に手厚い東京(2)「稼ぐ東京」=大企業のもうけ第一の都政から、福祉と暮らし第一の都政(3)ジェンダー平等を進め、個人の尊厳を大切にする都政―などを強調しました。

この中で、「行政的医療」を担う都立駒込、大塚両病院のかけがえない役割にふれ、「この役割を壊す独立行政法人化を許してはなりません。独法化ストップ、都立病院拡充の願いを福手さんに託してほしい」と訴えました。

菅自公政権による高齢者医療費2倍化法、病床削減法の強行に「強く抗議する」と述べ、「あきらめるのはまだ早い。実施はこれからです。都議選、総選挙で審判を下し、医療破壊の悪法の実施を止めましょう。日本共産党の躍進でケアに手厚い東京・日本を実現しよう」と力を込めました。

志位氏は、2013年、17年の都議選で連続躍進を果たし、保育所予算の6倍化などを実現してきた日本共産党都議団の実績を強調しました。「13年の躍進は、市民と野党の共闘への道を開きました。都議選での共産党の躍進は、総選挙で政権交代させ、新しい政権=野党連合政権をつくる力になるのは間違いありません。東京・文京から日本の政治を変えましょう」と呼びかけました。

(2021年6月6日付「しんぶん赤旗」より)


 icon-youtube-play 街頭演説はこちらから視聴できます(YouTube「5日15:00~志位和夫委員長の街頭演説)