質問する笠井亮議員=12日、衆院本会議(写真提供:しんぶん赤旗)

日英包括的経済連携協定(日英EPA)の承認案が12日、衆院本会議で審議入りしました。日英EPAは、英国が欧州連合(EU)から離脱すると、日本EU経済連携協定(日欧EPA)が英国に適用されなくなるため、それに代わるものとして、政府が発効を急いでいるものです。

質問に立った日本共産党の笠井亮議員は、安倍晋三前政権が「自由貿易」を成長戦略に掲げ、多国籍企業に奉仕し、経済主権や食料主権を売り渡してきたと批判。コロナ禍でマスクや防護服の国内需給がひっ迫するなど、日本の脆弱(ぜいじゃく)さが露呈したと指摘し、11カ国の環太平洋連携協定(TPP11)や日欧EPA、日米貿易協定など貿易「自由化」が危機に弱い社会・経済をつくりだしたことについて、菅義偉政権に根本的反省はないのか問いただしました。

そのうえで、日英EPAがいっそうの「自由化」に向けた再協議規定を盛り込んでおり、日欧EPAではコメを関税撤廃・削減の対象から除外しているのに、日英EPAではなぜコメを除外しなかったのかと追及。「主食であるコメを際限のない自由化にさらすものだ」と厳しく批判しました。野上浩太郎農林水産相は、コメも含むすべての農産物を対象とした再協議規定があることを認め、茂木敏充外相とともに「国益に反する合意をする考えはない」とくり返しました。

笠井氏はさらに、日英EPAが個人情報を含む「データ移転の自由」などを盛り込んでいることは、多国籍の巨大プラットフォーマーの利益を優先するものだと強調しました。

笠井氏は、政府が具体的内容や影響試算などを国会と国民に説明してこなかったことは、TPP秘密交渉の前例を踏襲するものだと批判し、コロナ禍の今こそ、国内生産基盤の抜本的強化、食料自給率の向上と、内需拡大により、危機に対応できる強い経済づくりにかじを切るよう求めました。

(2020年11月13日付「しんぶん赤旗」より)


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