日本共産党の志位和夫委員長は3日、新宿駅東南口での東京都知事選挙(5日投票)の宇都宮けんじ候補の応援演説で、「宇都宮さんへの期待と支持の輪が日に日に広がり、市民と野党の共闘の輪も日に日に広がっています。弱い立場の人々を支援することは、すべての人が安心して暮らせる社会をつくることになる――この信念を貫いてきた宇都宮さんをみんなの力で必ず都知事に押し上げてください」と力強く訴えました。

最大争点は都のコロナ対策を問うこと

志位和夫委員長
訴える志位和夫委員長=3日、東京・新宿駅東南口(「しんぶん赤旗」提供)

志位氏は「都知事選の最大の争点は都のコロナ対策を問うことです」と強調。

都内の感染者数が2日に107人、3日に124人となったとし、「政府・専門家会議が決めた基準では、直近1週間の新規感染者数が人口10万人あたり2.5人を超えた際には、都道府県による外出自粛要請などの『社会への協力要請』を行うべきだと述べられています」と指摘し、「この基準に照らすと、東京の直近1週間の新規感染者数は33.77人で、2.55人を大きく上回っています」と語りました。

志位氏は、小池百合子都知事が2日の会見で「感染拡大要警戒」「“夜の街”要注意」などと述べただけで、「具体策を何も示せませんでした」と批判。
「政府の2.5人という『社会への協力要請』を行う基準を超えているのですから、徹底した補償とセットでの自粛要請を、業種と地域を限定して行うことも含めて、具体策をとるべきです」と強調すると聴衆から「そうだ」の声と拍手がわきおこりました。

小池知事が「医療体制に余裕がある」と強調していることについて、「感染の急拡大を許せば、医療体制はあっという間にひっ迫し崩壊にひんします」と指摘。
「現時点で医療体制に若干余裕があったとしても、感染拡大が起こり、高齢者などに広がれば亡くなる方が出てきます」と述べ、「感染拡大防止と医療体制整備は、両方いっぺんに進めないといけないのであって、『医療体制に余裕がある』として、感染拡大の防止をなおざりにすることは、絶対に許されません」と厳しく批判しました。

パフォーマンスだけの現知事は退場を

志位氏は、「これまでの経過を振り返っても小池知事のコロナ対応は問題だらけです」と述べ、2月下旬に専門家会議が「瀬戸際」と警告したにもかかわらず、小池知事はオリンピック・パラリンピックを優先させ、ほぼ1カ月間まともな対策をとらずに「初動を遅らせた責任は重い」と批判。
小池氏が都知事選出馬表明の前日に「東京アラート」を解除したこと、さらにその後、代わりの数値目標を一切持たないことを決めてしまったことについて、「数値目標もなく、『総合的な判断』というだけでは、都の判断はブラックボックスになってしまいます」と指摘しました。

「自分の政治的思惑を感染対策に優先させる、パフォーマンスだけの人にはもう退場してもらいましょう。PCR検査の抜本的拡充や徹底的な補償など、新型コロナから命と暮らしを守り抜く1票は、宇都宮けんじさんに託してください」と訴えると、大きな拍手が起こりました。

「保健所、病院守れ」の願いを託して

志位氏は、「保健所と都立病院の問題も大争点です」と強調。
保健所が疲弊しているのは1994年から半数以下まで減らされた結果だが、「現都政の4年間でも医師定員を25%も減らしました」と指摘しました。

さらに、小池氏がコロナ危機のさなかに決めた「都立病院・公社病院の独立行政法人化の方針は、民間と同じ独立採算制にして、都からの繰入金400億円を削るものです」と批判し、「感染症医療や小児医療、救急医療など不採算部門を担う都立・公社病院がどんなに大切かは、みんなが体験したことです。病院を守り、応援しようという願いを宇都宮さんに託してください」と訴えました。

志位氏は、「新型コロナ危機のもと、医療や福祉を削り、自己責任を押しつける新自由主義が世界でも日本でも東京でも大破綻しました」と述べ、「自己責任の押しつけでなく、連帯の力でいい東京と日本をつくる先頭に宇都宮さんに立ってもらおう」と呼びかけると、聴衆は大きな拍手で応えました。

(2020年7月4日付「しんぶん赤旗」より)