東京都知事選が6月18日告示、7月5日投開票で行われる予定です。

「しんぶん赤旗」が都立・公社病院の地方独立行政法人化、羽田空港の都心低空飛行ルートの強行、カジノ誘致検討のつのテーマで小池百合子知事の4年間を振り返る記事を掲載しましたので、ご紹介します。

 icon-arrow-circle-right小池都政と日本共産党:羽田空港新ルート強行
 icon-arrow-circle-right小池都政と日本共産党:カジノ誘致検討~知事選争点に浮上

新型コロナウイルスの感染が拡大するなか、都立の墨東病院と駒込病院、都保健医療公社の荏原病院と豊島病院の4病院は、都内にある厚生労働省感染症指定医療機関の指定病床数の68%を占めています。

4病院はウイルスが外に拡散しないよう保つ「陰圧病床」を設置し、病床も余裕を持たせ、感染症対応経験を持つ医師・看護師を配置しています。
感染症や周産期医療、救急医療、島しょ医療など、専門性が高く採算が困難な「行政的医療」を担っているのが都立コロナ・公社病院です。

ところが、小池知事は昨年12月の都議会本会議で、すべての都立・公社病院の独法化を突如、表明。
独法化は、公共性が高い分野でも民間手法を取り入れて「効率化」、独立採算を優先する手法です。

この方針素案には、都民から1,511件の意見が寄せられ、多くが独法化に反対するものでした。

3月には、独法化準備をやめ直営の堅持を求める署名3万8,000人分以上が都議会に提出されました。

しかし、都は2022年度内をめどに独法を設立する方針を3月末に決定しました。

財政支出削減

和泉なおみ・都議団幹事長
代表質問に立つ和泉なおみ・都議団幹事長

独法化が大問題になった3月都議会本会議代表質問で、日本共産党都議団の和泉なおみ幹事長は、都の一般会計からの繰り入れを減らせば「不採算などの行政的医療の後退や、患者負担増、医師・看護師の労働環境の悪化を招くことは明白だ」と指摘しました。

和泉都議は、都の都立病院経営委員長が、従前と同様に税金を投入するのであれば「何のための独法化かということになる」と発言したことを示し、「独法化の目的が都立・公社病院への都の財政支出を減らすことにあることは明白だ」と追及しました。

独法化された各地の公立病院では、一般会計からの繰入金が削られ、多額の欠損を出すなど経営危機に陥も推進っていることが明らかになっています。

独法設立から10年を迎えた神奈川県立病院機構は2018年度、25億円の経常損失を出し、繰越欠損金は94億円に達しました。

都議会予算特別委員会では白石たみお政策調査委員長が、神奈川県の財政支援が独法化前の2009年度の132億円から、2017年度は99億円に削られたと指摘。
「都立・公社病院を独法化して、運営費負担金を同じように減らされることがないと言えるか」と迫りました。

小池知事はまともに答えず、都側は「厳しい状況は経営形態の問題ではない」との答弁に終始しました。

都民ファーストの会は代表質問で「独法化への準備を進めていくべき」だと発言。

公明党は独法化について「明確な説明を求める」としただけ。

自民党も独法化には異を唱えませんでした。

充実こそ必要

「都立病院の充実を求める連絡会」は都立・公社病院充実を求めるインターネット署名を呼びかけています。

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同会代表委員は「都立・公社病院が新型コロナウイルスなど不採算の医療に対応するため、普段から病床を空けて確保できるのは、都が補助を行っているからです。国の公的病院への補助・病床削減と軌を一にして、行政的医療の基盤を削減する独法化を、都民の声を無視して強行するのは許せない。コロナ禍の中で、行政的医療の充実こそが求められている」と話しています。

(2020年5月19日付「しんぶん赤旗」より)