日本共産党の小池晃書記局長は7日夜、BS―TBS「報道1930」に出演し、新型コロナウイルス感染拡大を受けて同日に発令された緊急事態宣言や政府の「緊急経済対策」について他党や専門家と議論しました。

緊急事態宣言をめぐり、安倍晋三首相が7日の衆参議院運営委員会で“同宣言の自粛要請による直接的・間接的な影響は甚大で、その全体を補償するのは難しい”と表明したことについて、小池氏は「一言でいえば『補償なき緊急事態宣言』だ」と批判。
「単なる経済対策でなく感染拡大防止策として、損失への補償がセットでなければ実効性が伴わない。そこが完璧に欠落している」と強調しました。

出演者も賛同

小池晃書記局長
「報道1930」で発言する小池晃書記局長

電話出演したインターパーク倉持呼吸器内科院長の倉持仁氏は、休業を徹底するためにも「(金銭面で国が)負担しないといけない」と発言。
コメンテーターの堤伸輔氏(国際情報誌『フォーサイト』元編集長)も「小池さんがおっしゃるように補償の受け皿ができてない」と語りました。

緊急経済対策の現金給付の条件が「分かりづらい」と議論に。
同対策は、月収が住民税非課税水準まで減少した世帯や年収が半分以下になり非課税限度額の2倍以下に落ち込んだ世帯に対し、30万円を給付するとしています。

小池氏は「条件が複雑で分かりづらい。自分が対象になるのかが分からず、自治体の窓口に人が殺到して大混乱になる恐れがある」と述べました。

自民党の松川るい参院議員は「分かりにくい」と認めました。

また、小池氏は、条件で線引きして給付をすれば「国民の間に分断が生まれる」と指摘。
「申請者には誰でも10万円給付する形の方がよほど早く進むし、公平・平等だ」と強調しました。

緊急経済対策は、事業収入が前年度と比較して大幅に急減した個人事業主や中小企業に給付するとしていますが、小池氏は「どれだけ所得が減ればいくら給付されるのか全然具体的ではない」と指摘。

自民党の田村憲久・新型コロナ対策本部長は「まだ細かい制度設計は聞いてない」と述べました。

小池氏は「フリーランスの皆さんは出演料が当日払いが多く、所得が急減したことを証明するのは至難のわざ。フリーランスでは必要経費を除いて月3万円を下回らないと給付は出ず、対象がごく一部に限られる」と指摘しました。

素早いドイツ

番組では、ドイツで音楽活動する日本人女性が、オンラインで給付金を申請し、2日後に5,000ユーロ(約60万円)がベルリン市から口座に振り込まれた事例を紹介。

堤氏は「ドイツは素早く、安堵感のある対応だ」と評価しました。

司会から「日本の対策で国民は安心できるのか」と問われた田村氏は「ヨーロッパやニューヨークと違い日本は完全に経済活動が止まっている状況ではない」と語りました。

これに対し、倉持氏は「最大限のリスク評価をして備えるべきだ。災害が来てからでは遅い。人命なんですよ」と強調。

小池氏も「イタリアのような事態にならないようにするのが重要だ。そのためにも財政的な支援を思い切って投入すべきだ」と語りました。

(2020年4月9日付「しんぶん赤旗」より)