千代田区長 高級マンション取得 公募なし優先枠/区議会が百条委

石川区長が優先枠で1室を取得した高級マンション=12日、東京都千代田区(「しんぶん赤旗」提供)

東京都千代田区の石川雅己区長が区内の高級マンションを「事業協力者住戸」枠で購入していたことが判明し、区議会は地方自治法に基づく「百条委員会」を設置することを決め、石川氏の区政私物化疑惑の解明に着手します。

マンションはJR市ケ谷駅から至近距離の地上18階建て「パークコート三番町ヒルトップレジデンス」。
三井不動産の子会社が建設し、92戸のうち一般公募しない事業協力者住戸は3戸。石川氏は63平方メートルの1室を2018年1月、妻、次男と共同名義で1億1890万円で購入しました。

日本共産党の木村正明区議は区議会で、

▽区職員が事業協力者枠で取得することは倫理規定違反でないのか
▽区が規制緩和を決定した再開発事業の見返りではないのか

などと追及してきました。

石川氏は事業協力者住戸とは知らなかったと弁明。
区側は職員が購入すれば倫理規程に違反すると答えています。

日本共産党は百条委員会の設置を提案。
11日の本会議で共産党、自民党、立憲系会派、無所属など賛成多数で百条委設置議案を可決。
公明党、都民ファーストの会は退席しました。

木村区議は「石川氏は区内の高級マンションを5件取得し、3件を転売してきた。まちづくり行政をゆがめた疑惑を徹底追及したい」と話しています。

(2020年3月15日付「しんぶん赤旗」より)