2年間の募集継続成果伝え宣伝

 「立川高校定時制芙蓉会(同窓会)」と「立川高校定時制の廃校に反対する会」は18日、立川駅北口デッキで、立川高校定時制(立定)の存続を求める今年初の宣伝を繰り広げました。都教委は2016年2月、立定を閉課程し、単位制の「立川地区チャレンジスクール」を新設する方針を決定しています。1万2500人分の署名と立定存続を求める多摩地域の切実な声、都立校の進学枠を狭めるなという運動が募集停止の実施を押し留めています。
 「みなさん、立川高校定時制の生徒募集継続が決まりました。頂いた署名ありがとうございました」
 みぞれの中、会のメンバーがこう訴えると、「生徒募集継続決まる」のオレンジ色の文字が躍るビラを受け取る人が続きます。
 「なくなるって初めて聞いた。どうしてですか」と尋ねてきた人は、説明すると「回覧板で回すから10枚ほしい」とビラを持ち帰りました。
 立定卒業者だという2人連れが、「母校は大切な場所だった」と話しかけてくる場面もあります。
 立定に5年前まで勤務していた教員の岡山輝明さんは、「今も250人が学んでいる立定には、学校で食べる給食だけが食事だという生徒もいる。全日制には行けないさまざまな事情をもった、年代もさまざまな生徒たちの学ぶ定時制をなくさないで」と訴えました。
 立定は東京府立第二中学校夜間中学として1937年4月に開設され、82年の歴史を持ち、卒業生も多い伝統ある学校です。芙蓉会の椎野彰夫さんは、「ビラをたくさんまけた」として、立定が立川駅周辺地域のさまざまな協力によって成り立ってきたと話しました。

交通の要所に

 都教委はかつて101校あった都立定時制高校を44校にまで削減し、チャレンジスクールや昼夜間定時制という新たなタイプの高校を設置してきました。
 八王子にあった定時制4校(第二商業定・南多摩定・富士森定・八王子工業定)は都の計画によって、立川高校定があることを理由に廃止された経緯があります。
 現在も三多摩地域には11校の定時制があります。
 この中で、立川定時の役割は、交通の要所としても、また普通科の定時制として残っているのが3校(立定と調布市の神代定、福生市の福生定)しかないことからも大きいと言えます。ここ数年、立川、八王子を中心に、昭島、福生、武蔵村山、東大和、国立、国分寺など広範な地域の生徒が入学しています。
 これを受けて、同校の経営計画には、「多摩の定時制教育の中核として、期待に応える」ことが明記されています。今後も中核校としての役割は続くものと思われます。

機会均等支え

 立定元教員の岡山さんはこう言います。
 「都教委のように学校を整理して、倍率を出して、入れない子どもをつくって競争させるやり方では、お金がある子、ない子の格差を生んでしまいます。私は在職時、全日制も定時制もチャレンジスクールも経験してきましたが、定時制のようにいつでも空きがあって入学できる学校が、教育の機会均等を支えているのではないでしょうか」
 芙蓉会の中島康浩さんは宣伝で、教育委員からも「夜間定時制のニーズはまだあるのではないか、昼夜間定時やチャレンジに行けない子どもたちのことも考える必要がある」などの意見が出されたと紹介。「勤労青少年のうちの正社員を数えて減少したなどというこじつけの理由で廃止を強行するのはやめるべき」と批判しました。