【参院法務委】会社法改定で参考人質疑/山添拓議員 “株主提案充実こそ”

2019年12月3日 ,
山添拓
質問をする山添拓議員=11月28日、参院法務委(「しんぶん赤旗」提供)

参院法務委員会は11月28日、株主提案権の制限などを盛り込んだ会社法改定案の参考人質疑を行い、日本共産党の山添拓議員が質問に立ちました。

参考人からは株主提案権を制限する立法事実がないとの意見が相次ぎました。

日大法学部の大久保拓也教授は、株主提案権の濫用とされる事案が一部の特殊事例にすぎず、現行法でも防止策が規定されていると指摘し、「株主との対話が求められる社会情勢にかんがみて、議案数の制限を付ける必要性は乏しい」と述べました。

山添議員は、企業不祥事が相次ぎ、社外取締役や監査役会が隠ぺいに加担している例を挙げ、「改定案が企業の不正防止に十分なものといえるのか」と質問。

「脱原発・東電株主運動」世話人の木村結氏は、東京電力福島第1原発事故後、取締役の個人責任を問う株主代表訴訟が監査役に放置された経験を述べ、「監査役が全く機能していない。利益の一致する人が監査役に就任する点をただすべきだ」と指摘しました。

山添議員は、経営者への業績連動型報酬の要件緩和で、リストラなど見かけ上の業績向上が助長されモラルハザード(倫理崩壊)が生じる懸念を表明しました。

(2019年12月3日付「しんぶん赤旗」より)