一人ひとりが輝く社会に 2期目当選へ全力

2019年5月8日

吉良よし子参院議員 連休中も都内巡る
 「痛みによりそい、声をとどける」─夏の参院選で、日本共産党の吉良よし子参院議員が、東京選挙区から2期目の当選を目指します。国会論戦の最前線に立ち、連休中も都内各地を駆けめぐる、吉良さんの活躍を追いました。    (荒金哲)

 「政治を変えるのは、国民、労働者の声です。力を合わせ、まっとうに暮らせる社会を」─1日に開かれた三多摩メーデーで、来賓あいさつに立った吉良さんは呼びかけました。
 「一人ひとりの声こそが政治を動かす」ことは、6年間の国会での活動の実感でもあるといいます。4月28日に民青(民主青年同盟)都委員会が開いた新入生歓迎企画・インカレ春フェスタでは、「国会で発見したことは」という学生の質問に、「あきらめずに声をあげれば、政治を動かすことができる。そういう現場を何度も見てきました」と振り返りました。
 なかでも、「心を動かされた」と話したのが、過労死防止対策基本法の成立(2014年)へと国会を動かした過労死遺族の活動です。
 「過労死遺族の人たちは、『なぜ、あの時に仕事に行くのを止めなかったのか』と絶望を抱えている。それでも、企業は『勝手に働いていた』と過労を認めない。そういう苦しみを乗り越え、過労死認定を求めてたたかうなかで、『この苦しみを味わうのは私たちだけでたくさん』だと、『過労死を考える家族の会』を立ち上げて、国会議員の部屋を一つひとつ回り、過労死を防止する法律の制定を求めた」

 6年前の参院選で「ブラック企業ノー」を掲げて当選した吉良さんの控室にも、遺族の人たちは何度も何度も訪ねてきて、法律制定へ力をあわせようと誓い合いました。
 「この遺族のみなさんの活動があったから、法律は、全会一致で成立した。市民の声が法律をも作るんだと感動しました。声をあげたら必ず、一緒にあげてくれる人がいる。あきらめないで取り組んでこそ、政治や社会は変わります」─吉良さんは学生に呼びかけました。

国民と政治動かす
 参院選に向けた吉良さんの事務所開き(2月)で、小池晃共産党書記局長(参院議員)は、「心からの怒りを込めた吉良さんの論戦は、現実政治を動かす力です」とあいさつしました。
 現実政治を動かした吉良さんの論戦の一つが、ブラック企業の企業名公表です。
 2015年2月の決算委員会で、安倍首相に直接、企業名の公表を迫りました。外食チェーン「すき家」が2年間に104件もの是正勧告を受けていた事実を突きつけ企業名公表の必要性を迫る吉良さんに、安倍首相は「当該企業は、相当悪質」と答弁。直後に、厚労省は企業名公表の制度をつくることを決めました。

 吉良さんは今、各地の街頭演説で「(インターネットで)『厚労省 ブラック企業 書類送検』と検索してみてください」と訴えています。
 検索すると厚労省のホームページが表示され、労働基準法などに違反して書類送検された事例と企業名を一覧で見ることができます。裁量労働制で過労自殺や労災認定が相次いでいた三菱電機は、この企業名公表を恐れて、裁量労働制を全廃したと報じられています。
 国民一人ひとりの個性豊かな生き方を押しつぶす「ブラックな政治、社会」との対決は、国会論戦でも貫いています。現在、所属する文教科学委員会では、髪の毛が生まれながらに茶色い子どもに黒染めを強要するなどのブラック校則の追及が話題を呼びました。

 4月23日の同委員会では、政府の「高等教育無償化」関連法案で、支援の対象がごく一部に限られ、「無償化」とはかけ離れたものであることを追及。柴山昌彦文科相に、法案には「無償化という表現を用いていない」と認めさせました。
 吉良さんは「奨学金の返還が重しになって、ブラック企業を辞められず、過労自殺につながったという人もいます。重すぎる奨学金の負担が、ブラック企業が蔓延する原因にもなっている。学費の値下げなど、まっとうな学生の支援をしてこそ、学生や若者が豊かに学び、働けるようになる」と話します。

憲法を今のままで
 吉良さんが参院選で初当選した直後の6年前、秘密保護法が成立しました。「平日の夜なのに、議員会館の前にデモの人たちが集まり、ずっと反対の声を上げ続けていたのに、与党は強引に採決してしまった。あの悔しさは忘れられない」。それ以来、安倍政権の暴走と対決を続け、市民と野党の共闘の現場に何度も足を運んで、最前線で活動してきました。
 3歳の息子の子育てをしながらの国会活動で多忙な毎日です。「いまの憲法は、今のまま、子どもたちに手渡したい。人々を絶望させるブラックな政治と対決し、誰もが輝ける社会を実現するため、何としても2期目の当選を果たしたい」