オスプレイ “飛行可能”は半分のみ
米軍も「容認できない水準」 住民 欠陥機は横田に来るな
 「米海兵隊のMV22オスプレイの“飛行可能”な割合(準備率)は2機に1機」「米軍も『容認できない水準』と認めている」―垂直離着陸機オスプレイをめぐる驚きの実態が、オスプレイ反対東京連絡会が16日に開いた「基地カフェ」で報告されました。九条の会・あきしまの小柴康男さんが米軍の関連資料を読み解き、明らかにしたものです。(荒金哲)
 
 異常に低いオスプレイの準備率(運用可能な飛行機の割合)が明らかにされたのは、米軍のラダー中将が2017年11月9日、アメリカ議会の下院軍事委員会に提出した書面による証言です。
 そのなかでラダー氏は、MV22の準備率を48%と説明。飛行して作戦に参加できる機体が2機に1機しかないことになり、「容認できない水準」と証言しています。
 
 ラダー氏は、オスプレイが各地の戦場で必要とされるため、製造が終わるとすぐに、最前線に投入しなくてはならなかったと説明。現場に投入して機体にトラブルが見つかると、対処療法的に改善してきたことで、MV22に75種もの異なる機体構成ができているといいます。
 
 オスプレイの機体数は現在、約300機ほどで、そのなかに非常に多様な機体構成があることになります。整備するには、機体ごとに異なる部品をそろえなくてはならず、整備の工程も複雑になるため、準備率が下がる原因になっています。
 
75種で整備複雑に
 小柴氏はさまざまな米軍資料をもとに、オスプレイの準備率低下の背景にある問題を

  • ①信頼性の欠如
  • ②75種の機体構成
  • ③間に合わない保守システム
  • ④補修部品の入手難

―の4つにまとめて説明しました。
 
 オスプレイは相次ぐエンジントラブルや墜落事故に対処するうちに、約300機のなかに75種類もの機体構成ができてしまいました。そこから整備の複雑さが生まれ、修理や点検の人員・スペース不足につながっています。また、整備にまわった機体の状態も悪く、修理に2年を要することもあり、さらに保守システムの不足を生んでいます。
 
 また、開発・導入時にトラブルが多発したことにより、国防総省は補修部品の入手ルートの確立や、部品データの権利確保に十分な資金を投資できず、補修部品の入手難が生まれています。オスプレイは、整備が十分にできず、準備率が低いまま運用されています。横田基地にも、普天間基地所属のMV22が頻繁に飛来しており、事故を起こせば、都民の生命が危険にさらされます。
 
 米軍は、複雑に分かれたオスプレイの機体構成を統一化しようと、海兵隊仕様のMV22、空軍仕様のCV22ともに「機体構成・準備及び近代化計画」で、機体を数種類まで統一化するとともに、装備を改良する計画を準備中です。
 生産中も含めて、すべてのオスプレイが対象で、5~6年の期間がかかるとみられます。
 
 小柴さんが入手した資料によると、横田基地へのCV22配備延期も、この計画が影響しています。
 CV22の横田配備は、2015年に発表された当初計画では、17年3月にも最初の3機を配備するとしていました。それが、17年3月に突然、2020年まで配備を延期することが発表されました。機体の共通化計画で、すべてのオスプレイが対象となり、配備する機体が足りなくなったことが、背景にあると小柴さんは指摘します。
 
危険な訓練を明記
 米軍が機体を統一化しても、「機体が重たいのに、プロペラは短く、揚力不足で機体をコントロールする余裕がない」(小柴さん)というオスプレイの欠陥の核心は変わりません。
 しかも、横田基地に配備されるCV22は、特殊作戦に使用するため、より危険な訓練を実施します。その実態が見えるのが、アメリカのキャノン空軍基地がCV22の低空飛行訓練区域を、コロラド州に設定しようとした際に出した環境評価書(EA)案です。
 
 この環境評価書は、CV22が特殊作戦の任務に対応できるよう、「さまざまな地形での侵攻、シミュレートされた潜入・撤収」などを想定した訓練をすると説明。夜間の低空飛行や、空中給油、異なるルートを飛ぶオスプレイが合流しての編隊編成など、事故につながりやすい危険な訓練を実施することを明記しています。
 
 コロラド州での訓練区域は、市街地から遠く離れた場所だったにもかかわらず、住民の反対の声が高まり、頓挫しました。小柴氏は、「ここに書かれた内容を見れば、米軍が横田にオスプレイを配備して、どんな訓練をしたいか、見えてくる。米軍のやりたい放題を許す地位協定のもと、米本国では市街地ではなくても許されないような訓練を、日本では住民の頭上でやろうとしている。事実を知り、実態を知らせることが大切だ」と強調しました。
 
オスプレイ “飛行可能”は半分のみ

10月に配備反対集会
 学習会を開いたオスプレイ反対東京連絡会は、10月27日にCV22配備反対の大集会を開く予定です。4月16日に衆議院第一議員会館大会議室で、集会への参加を呼び掛ける「開催宣言院内集会」(午後1時半から)を開きます。
 
 地元の市民も、10月6日に「横田基地もいらない市民交流集会」を予定しています。
 東京連絡会の岸本正人氏(東京平和委員会)は、「3つの集会を成功させ、東京からオスプレイは日本にいらないの声を大きく広げよう」と呼びかけました。