東京五輪 費用削減・透明化を

《党都議団》都知事に申し入れ

会見する(左から)大山とも子、吉田信夫、あぜ上三和子、徳留道信の各都議=30日、東京都庁 (「しんぶん赤旗」提供)

会見する(左から)大山とも子、吉田信夫、あぜ上三和子、徳留道信の各都議=30日、
東京都庁 (「しんぶん赤旗」提供)

2020年東京オリンピック・パラリンピックで競技施設整備費などの東京都負担が増大している問題で、日本共産党都議団(吉田信夫団長、17人)は30日、五輪費用の経過と全容を明らかにするとともに抜本的な費用削減に取り組むよう、小池百合子都知事に提言を提出しました。

提言は、現時点で明らかになっている東京五輪の施設関係費用の都負担額が、3521億円と、立候補ファイルで示された金額の2・3倍になっていると指摘。組織委員会の責任である仮設施設の整備費などの負担を都に求める動きもあり、都負担が歯止めなく増加しかねないとしています。

提言では、▽アクアティクスセンター(水泳会場)など都が責任を負う都立競技施設は、計画変更や仮設への切り替えも含めて抜本的に見直し、整備費縮減をはかる▽組織委員会は地方自治法で都の監査対象であり、収支計画・財政運営を監査し、現時点の状況をただちに公表する▽都本来の役割・責任をこえた負担を受け入れず、国の負担や民間の協力を求める▽五輪関連のすべての請負契約について、議員の口利きの有無など全面的に調査し、公表する―ことなどを提案しました。

応対した野田数政務担当特別秘書は「責任を持ってしっかりと知事に伝えます」と述べました。

共産党都議団は、これまでも都負担の拡大や不透明な財政運営をただし、経費縮減策などさまざまな提案を行ってきました。小池知事は、五輪・関連予算運営の適正化を公約に掲げ、就任後には五輪調査チームを設けて、調査・検討を行うとしています。

申し入れ後の会見で、吉田団長は「知事が五輪問題を調査・検討するのであれば、こういう点を取り組むべきと提言をした」と述べました。

(「しんぶん赤旗」2016年8月31日付より)