徹底解明 百条委こそ

和泉都議代表質問

舛添知事疑惑を追及

質問する和泉なおみ議員=7日、都議会本会議(「しんぶん赤旗」提供)
質問する和泉なおみ議員=7日、都議会
本会議(「しんぶん赤旗」提供)

日本共産党の和泉なおみ東京都議は7日の都議会代表質問で、舛添要一知事の政治資金の不正使用疑惑を追及し、「疑惑に関わる全ての事実を明らかにし、すみやかに辞職すべきだ」と迫りました。
和泉氏は、知事が6日に公表した弁護士の調査報告書を、「知事の言い分をうのみにしたもので、事実かどうかの検証、裏付け調査はほとんどされていない。知事弁護のための報告書」だと批判。「政党助成金(税金)を含んだ政治資金を、家族の旅行や飲み食い、日用品などにまで使う公私混同ぶりの全容を明らかにし、知事の法的・政治的・道義的責任を明らかにすることが求められている」と強調しました。
知事が2013年と14年の正月に家族旅行で宿泊した千葉県木更津市のホテル代を「会議費」として政治資金で支出した問題について、5月の記者会見では「事務所関係者と会議を行った」と説明していたのに、調査報告書では「会社社長との面談」と食い違っており、会見での説明は虚偽だったのではないかと追及。宿泊費の支払者と、領収書の支払い名目を明らかにするよう求めました。
また、14年に画材店で5回計39万円を支払った領収書は、支出目的が空白になっているとし、政治資金規正法違反ではないかと迫りました。
和泉氏は疑惑の徹底解明のため、強い調査権を持つ百条委員会の設置を強く呼びかけました。
舛添知事は木更津市のホテルでの「事務所関係者との面会」という説明について、事実を明らかにしませんでした。
和泉氏が再質問で「虚偽記載が明らかにならないよう虚偽の作り話をしたということではないか」と追及。知事は「会社社長との面談、具体的には会議という表現であってもよかった」と居直りました。

本質的な反省ない

和泉都議 舛添知事に迫る

日本共産党の和泉なおみ東京都議は7日の都議会代表質問で、党都議団の調査で発覚した舛添要一知事の高額海外出張や、公用車の私的利用問題を取り上げ、数々の公私混同を起こした原因と背景を全て明らかにするよう迫りました。
舛添知事が1日の所信表明で、海外出張時の飛行機のファーストクラス利用、高級ホテルのスイートルーム宿泊をやめると表明したことについて、和泉氏は2年間に海外出張で2億1300万円も使ったことへの本質的反省はないと批判しました。
知事がホテル代の支出を「ルール通りにやってきた」としていることについて、条例上限額(1泊4万200円)をはるかに超えた宿泊が常態化していると告発。知事が当初、「香港のトップが二流のビジネスホテルに泊まりますか」と開き直っていたことを挙げ、「ごう慢な考え方は断じて許されない。都民に謝罪すべきだ」と要求。「知事がこの2年間に使った海外出張費は非正規労働者の年収100年分だ」と追及。
和泉氏は知事が公用車で毎週末、神奈川県湯河原町の別荘に通っていた問題について、昨年4月から今年4月22日までに別荘に向かった43回中38回は、いったん自宅に帰宅した後に別荘に向かい、別荘からの公用車利用でも6回中5回は自宅に寄ってから公務に向かっていた事実を指摘。少なくとも計43回分は経費を返還するよう求めました。
舛添知事は条例の規定を大幅に超えた宿泊費について「手配条例も手続きも前例を踏襲してきたため、上限額を超過することが常態化していた」と事務方に責任を転嫁しました。

(「しんぶん赤旗」2016年6月8日付より)