東京五輪会場の見直し英断を 都議会委であぜ上議員が検討求める

畔上三和子都議(江東区選出)
畔上三和子都議(江東区選出)

ボート・カヌー整備費膨張の恐れ

日本共産党の、あぜ上三和子東京都議は22日、都議会オリンピック・パラリンピック推進対策特別委員会で質問に立ち、2020年東京五輪で使用するボート、カヌー競技会場の計画を見直すよう都に迫りました。

あぜ上氏は、ボート、カヌー競技場を新設する予定地「海の森水上競技場」の計画について質問。国際オリンピック委員会(IOC)に提出した立候補ファイルで69億円としていた整備費が、詳細な試算を行ったところ1038億円に膨れあがり、再検討で491億円まで減額したという都の報告に対し、工事の内訳を明らかにするよう迫りました。

あぜ上氏は、海の森にオリンピックに耐えうる施設をつくるには、地盤改良などで莫大(ばくだい)な費用を要する問題点がある上、整備費の圧縮に具体的な説明がないとして「これで都民の理解と合意が得られるのか」とただしました。

また、海の森水上競技場を新設する上で水面の高さの確保や風よけ、発生が懸念される赤潮などの対策で、さらに整備費が膨れ上がる可能性があると指摘。それを抑えようとすればベストな競技環境の整備が難しくなることから、「会場見直しの英断が必要だ」と述べ、対案として埼玉県の戸田ボート場に近接する彩湖(さいこ)を仮設会場に活用するよう、検討を求めました。

(「しんぶん赤旗」2014年12月23日付より)

・日本共産党東京都議団が提出した、ボート・カヌー会場の再検討を求める意見書はこちら(都議団ホームページへリンク)