参院文科委 学校教育法等改定案可決 吉良氏が訴え

デジタル教科書を正式な教科書とする学校教育法等改定案が9日の参院文教科学委員会で、自民と日本維新の会、立憲民主、国民民主、公明の各党の賛成多数で可決されました。日本共産党、参政党は反対しました。改定案は、▽紙のみ▽紙とデジタルを組み合わせたもの▽デジタルのみ―の3形態の教科書を全て検定や無償配布の対象とします。
日本共産党の吉良よし子議員は質疑で、法案ではデジタル教科書の全体像が全くわからず、デジタル教材の使用は読解力や思考力の低下、記憶の定着や言語処理能力の発達の阻害などの影響があるとの専門家の指摘を紹介。デジタルの使用で「勉強が嫌いになった」「字がうまく書けない」「タブレット依存症の生徒が数人いる」などの声を軽視するなと主張しました。
一方、障害や発達に特性をもつ子どもやその保護者からデジタル機能の活用に期待の声があり、紙でもデジタルでも子どもたちが学びやすい形態を自ら選べることが必要だと強調。「国が全ての教科書を検定し、教育委員会が採択した教科書以外選べない制度を見直し、子どもや教員が自由に選べる制度にしていくべきだ」と求めました。
松本洋平文科相は「児童によって異なる教科書を使用することは、慎重な判断が必要だ」と答えました。
吉良氏は、日本の教科書検定制度は政府の見解を押し付ける仕組みとして使われてきたと批判。「印象操作が容易なデジタルコンテンツも検定対象にすることで、政府見解をより効果的に押し付ける教科書を作るようなことになってはならない」と強調しました。
(「しんぶん赤旗」2026年6月10日付より)

