日本共産党都議団は21日、都議会第2回定例会(6月9日開会)に向けて、イラン戦争や物価高騰の影響から都民の生活と営業を守るための補正予算を編成するよう小池百合子知事宛てに緊急提案を行いました。山下聡副知事は「要望については、しかと受け止めさせていただきます」と述べました。


共産党補正予算案で提案35項目
提案の柱は▽イラン戦争の影響から中小業者の生業を守る対策▽物価高騰の影響から都民生活を守る対策▽熱中症から都民の命と健康を守る暑さ対策の強化▽感染症とクマ被害から命と健康を守る―の四つで、計35項目(一覧参照)。
申し入れで藤田りょうこ都議は、アメリカ・イスラエルの無法なイラン攻撃による原材料・エネルギー高騰や資材不足が、物価高騰に苦しむ中小事業者に追い打ちをかけていると指摘。
さらに建築現場をはじめ多くの分野で資材不足や出荷停止、急激な価格高騰で「倒産しかない」といった中小事業者にとって致命的な事業継続の危機を引き起こしていることを挙げ、「市場任せや個別対応にとどまらない、地域経済の屋台骨である中小事業者を守る対策が急務」だと強調。
「原油やナフサについて高市早苗首相は『ある』と言っているが現場にはない」という建設現場の声を紹介し、「実態とかけ離れている」と述べました。
その上で、都としてイラン戦争の影響についての実態を把握する全庁横断のプロジェクトチーム(PT)の設置をはじめ、実態把握や相談・支援体制の確立、中小企業への家賃やリース料、電気・ガス代などの固定費補助など、生業・事業の継続支援などを要望。
熱中症や感染症から命と健康を守る分野では、エアコン購入費補助の要件緩和や、区市町村への財政支援の強化、流行が心配される麻しんへのワクチン接種費用の補助率の引き上げなどを提案。奥多摩町など都内でも相次ぐ熊の被害防止のため、緩衝帯の整備や電気柵の設置などへの財政支援などを求めました。
国への都としての要望として、▽コロナ禍に実施された「持続化給付金」「家賃支援給付金」のような支援策の実施▽速やかな消費税の5%への減税▽住宅ローンの金利負担の軽減措置―などを提起しました。
竹内愛都議は「仕入れ先にもホームセンターにも必要な資材がない事態が日に日に深刻化している。防水や内装といった建設現場で働く事業者の多くは〝一人親方〞なので、労働者であり事業主なため、公的支援や銀行の融資を受けるのが難しい。実態をつかんで手立てを打ってほしい」と要望。
清水とし子都議は「自治体でできる生活支援として下水道料金の引き下げがある。市が引き下げたいと都に要望してもシステム改修が困難を理由に断られた。値上げは対応しているのに値下げはできないというのはおかしい」と批判しました。
せいの恵子都議は「有利子奨学金をカードローンも使って何とか返済してきた男性から、転職して少し余裕ができたのに長期金利の上昇や物価高で将来を考える状況になくなったとの声が寄せられている。返済の負担軽減や有利子奨学金の廃止を国に求めてほしい」と訴えました。
山下聡副知事は「多岐にわたる要望を受け取った。知事から『必要があれば補正予算を』と言われており、庁内で検討を進めている」と答えました。

