1時間以上屋外で待機も

都内公立中学3年生を対象に東京都教育委員会が11月23日に実施した英語スピーキングテストの都立高校入試への活用中止を訴えてきた保護者や教員の団体、都議会議員連盟が3日、都庁で会見し、試験後に行った実施状況調査の結果を公表しました。会場準備が間に合わず1時間以上屋外で待たされるなど4年連続で改善されない運営実態を示し、改めて入試活用中止を訴えました。
同テストは都立高校など229カ所で行い、約6万8千人が受験しました。調査には受験生90人や保護者ら129人が回答しました。
「試験監督の指示で困ったことがあった」との回答は41件ありました。1時間以上外で待たされた会場があり、「軽食もとれず、全員寒い中、外で待ち、待機理由も説明されずひたすら待った。(子は)インフル明けでいったのですが、より体調を崩す感じでした」との声がありました。試験監督の指示の間違いで「ほとんどの子が試験を開始できず追試になってしまった」という会場もありました。女子生徒にのみ「靴脱いで」と声をかける試験監督がいて「とても怖かった」という声もありました。
議連事務局長で日本共産党の清水とし子都議は「試験終了時刻の遅延や再受験者が複数会場で大量に生じる状況が今年も繰り返されたことは、改善は不可能であることを示しています。都立高校入試への活用は中止するしかありません」と話しました。
(「しんぶん赤旗」2025年12月4日付より)

