都議会閉会 田中都議が討論

改選後初の東京都議会定例会は9日、閉会しました。最終本会議で、日本共産党が提出した中小企業の賃上げ応援条例案を都民ファーストの会、自民党、公明党、立憲民主党系、国民民主党、参政党などの反対多数で否決しました。共産党、「グリーンな東京」は条例案に賛成しました。
採決に先立つ討論で共産党の田中とも子都議は、小池百合子知事が物価高騰対策の補正予算を編成しなかったことを批判。都が一方で巨大噴水や大型道路の建設を進めるなど、「都民の暮らしに無関心で、無駄遣いを改めようとしない姿勢が鮮明だ」と指摘しました。
田中氏は、党都議団が都政を厳しくチェックし、物価高騰対策など具体的提案を行ってきたと強調。共産党提出の中小企業の賃上げ応援条例案は「都が実施している制度と違い、早く支援が届く」として、各会派に賛同を呼びかけました。
▽水道料金や国民健康保険料(税)の引き下げ▽修学旅行代や制服代など教育費の負担軽減▽交通費を支援する学生フリーパスの創設―などを求め、「切実な願いに応えるべきだ」と訴えました。
この定例会で、外国人や性的マイノリティーなど特定の属性を標的とした攻撃的、差別的発言が何度も行われたことに対し、「日本共産党は差別と排外主義を許さず、すべての人の人権を尊重する社会をめざす」と述べました。
(「しんぶん赤旗」2025年10月10日付より)