朝鮮人虐殺 追悼文を

関東大震災 都議会3会派、知事に要請

東京都建設局の担当者(右端)に申し入れ書を手渡す都議会3会派の代表ら=18日、都庁(「しんぶん赤旗」提供)

 東京都議会の日本共産党(14人)、「立憲民主党・ミライ会議・生活者ネットワーク・無所属の会」(立会、22人)、「グリーンな東京」(1人)の3会派は18日、1923年の関東大震災での朝鮮人虐殺に対する追悼文を送るよう小池百合子知事宛てに申し入れました。

 関東大震災では「朝鮮人が井戸に毒を流した」「暴動を起こした」などのデマが流され、軍や警察、自警団などによって数千人ともいわれる朝鮮人が虐殺されました。74年以降、毎年9月1日に行われる追悼式典には歴代知事が追悼文を送ってきましたが、小池知事は就任翌年の2017年以降、追悼文を送っていません。

 申し入れで共産党の里吉ゆみ幹事長は「虐殺は都の『東京百年史』でも『拭うことのできない汚点』と明記された事実。虐殺の史実を否定した都議の質問後に、知事が送付をやめたのは、『歴史の事実をねじ曲げる方向に乗った』と言われても仕方ないものだ」と指摘しました。

 立会の竹井庸子幹事長は「昨年の能登半島地震でも『外国人窃盗団』などの偽情報が拡散された。史実を直視し、同じ過ちを繰り返さない決意を示すべきだ」と強調しました。

 グリーンの漢人明子都議は「知事が追悼文を送らないことがヘイトスピーチをあおる形になっている」と述べました。

 都立公園を所管する都建設局の本木一彦・公園緑地部長が応対。「関係機関に要請の趣旨を伝える」と答えました。

(「しんぶん赤旗」2025年8月19日付より)

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